後記+プロフィール414
後記 ● 上田信治under constructionno.414/2015-3-29 profile ■今井 聖 いまい・せい1950年生まれ。加藤楸邨に師事。「街」主宰。句集に「谷間の家具」「バーベルに月乗せて」など。脚本家として映画「エイジアンブルー」など。長編エッセイ『ライク・ア・ローリングス トーン』(岩波書店)、 『部活で俳句』(岩波ジュニア新書)など。「街」HP ■西村 麒麟...
View Article〔今週号の表紙〕 第414号 福岡県博多市 上田信治
〔今週号の表紙〕第414号 福岡県博多市上田信治今日はあわててPCから出してきました。何年か前、花の季節に博多の大濠公園を一巡りしました。お堀のある側に戻ってきて道路の向かい側を見上げたら、みごとな団地?があったので撮影。布団も干されて、いい天気です。じつはソメイヨシノはもう終わっていて、桜蘂の状態になっています。●
View Article自由律俳句を読む 86 安斉桜磈子〔2〕 馬場古戸暢
自由律俳句を読む 86安斉桜磈子〔2〕馬場古戸暢前回に引き続き、安斉桜磈子句を鑑賞する。馬場古戸暢家のあるじとして坐り夕づゝの見ゆるなり 安斉桜磈子「夕づゝ」は、宵の明星のことを指すという。縁側に座って金星を見ている様は、なるほど、確かに家のあるじのようである。よくは知らないが。暗い一室があって春の日を戻らねばならぬ...
View Article【石田波郷新人賞落選展を読む】 思慮深い 十二作品のための アクチュアルな十二章 〈第七章〉 田島健一
【石田波郷新人賞落選展を読む】思慮深い十二作品のためのアクチュアルな十二章〈第七章〉遡及する意味とまだここに訪れていない時間田島健一≫2014「石田波郷賞」落選展07.水の隅々(田中惣菜)〈意味〉というものは、俳句に必要なものなのか、そうではないのか。この問いは〈意味〉が自明の存在であることを前提としている点で足もとがおぼつかない。そもそも〈意味〉というものは、そこに「ある」とか「ない」と明確に指示...
View Article名句に学び無し、 なんだこりゃこそ学びの宝庫(1) 今井聖
新連載名句に学び無し、なんだこりゃこそ学びの宝庫(1)今井 聖 「街」95号より転載着地寸前春の柔軟鴉に湧く...
View Article週刊俳句 第414号 2015年3月29日
第414号2015年3月29日■2014「角川俳句賞」落選展 ≫見る■2014「石田波郷賞」落選展 ≫見る【新連載】■名句に学び無し、なんだこりゃこそ学びの宝庫(1)着地寸前春の柔軟鴉に湧く加藤楸邨……今井 聖 ≫読む【2014石田波郷新人賞落選展を読む】■思慮深い十二作品のためのアクチュアルな十二章〈第7章〉遡及する意味とまだここに訪れていない時間……田島健一 ≫読む■自由律俳句を読む...
View Article〔今週号の表紙〕第415号 一色悪水 山田露結
〔今週号の表紙〕第415号 一色悪水山田露結私の住む愛知県西尾市一色町を流れる「一色悪水路」(通称: 一色悪水)です。悪水路とは妙なネーミングですが、農業用に不要な水を速やかに下流へ送る排水路とのこと。決して汚水路ではないようです。私が子供の頃はよくここで鯉やフナ、ナマズ、雷魚などを釣りました。両岸の桜がいま満開です。●週俳ではトップ写真を募集しています。詳細は≫こちら
View Article〔ハイクふぃくしょん〕毛 中嶋憲武
〔ハイクふぃくしょん〕毛中嶋憲武『炎環』2014年9月号より転載姉ちゃんは待っていた。僕と母は顔を見合せて頷き合った。夕べ姉ちゃんが唐突に、入学のお祝いは何がいいかと聞いてきたので、僕は無理すんなよと答えたけれど、ちょっと考えて動物園がいいと言った。姉ちゃんは笑うかと思ったけど、真面目な顔つきになって、いいねと親指を立てたのだ。芝田学園の入学式のあと、僕は慣れない詰襟(首を回すと、詰襟のカラーが痛か...
View Article自由律俳句を読む 87 高木架京〔1〕 馬場古戸暢
自由律俳句を読む 87高木架京〔1〕馬場古戸暢高木架京(たかぎかきょう、1952-)は、福岡を拠点に活動している自由律俳人。1996年に、重富架光が率いる『新墾』に合流して以降、『層雲』へも加入するなど、活動の幅を広げてきた。2014年には新たに創刊された『青穂』に参加。以下では数句を選び、鑑賞したい。行き先の違う雨を帰っていく...
View Article【八田木枯の一句】行春や涙をつまむ指のうら 太田うさぎ
【八田木枯の一句】行春や涙をつまむ指のうら太田うさぎ桜が満開となるとああ春も終りだなと思う。ひとつの季節から次への移ろいは春夏秋冬いずれにも情感があるけれど、過ぎ去る春を惜しむ心持というのはまた一入ではないだろうか。日毎に昼は長くなり、地には百花繚乱、Tシャツの夏がすぐそこまで来ていても、人は春愁にくれたりするのだ。いや、もの憂しの思いはそんな季節にこそ深まるのかもしれない。行春や涙をつまむ指のうら...
View Article12句作品 北大路翼 花の記憶
画像をクリックすると大きくなります。週刊俳句 第415号 2015-4-5北大路翼 花の記憶クリックすると大きくなりますテキストはこちら第415号の表紙に戻る
View Article10句作品 外山一機 捜龍譚(どらごんくえすと)純情編
画像をクリックすると大きくなります。週刊俳句 第415号 2015-4-5外山一機 捜龍譚(どらごんくえすと)純情編クリックすると大きくなりますテキストはこちら第415号の表紙に戻る
View Article12句作品テキスト 北大路翼 花の記憶
花の記憶 北大路翼なんとなく付き合つてゐる福寿草紅梅やキスするときの身長差温泉のタイルのぬめり辛夷咲く遅桜お金がなくなつたら死なう見たことがない苧環が誕生花近づくほどにブラジャーは紫陽花だな姫女苑ごまかしながら連れて来る百日紅女に運転してもらふ傷つきし猫は君かも野菊の上葛の花小さき車窓に顔二つ葉牡丹が特殊な性癖だとしたらポインセチア君の電話がやたら鳴る●
View Article10句作品テキスト 外山一機 捜龍譚(どらごんくえすと)純情編
捜龍譚(どらごんくえすと)純情編 外山一機 あら じょうだんでしょ。 しんでるひとばかりで たびにはでられなくてよ。芸者なりやこそ三味ひきまする絞る袂がなんであろ このむらが まおうにほろぼされたじゃと? じょうだんも ほどほどにせい!泣くな〱よ赤べゞ着さしよ泣けば山から鬼が来る ここは ゆうきをためされる しんでんじゃ。 たとえひとりでも たたかうゆうきが...
View Article10句作品 阪西敦子 届いて
画像をクリックすると大きくなります。週刊俳句 第415号 2015-4-5阪西敦子 届いてクリックすると大きくなりますテキストはこちら第415号の表紙に戻る
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届いて 阪西敦子 花時やいまも昔も頬やせて腕組みのポケット歪む花見かな春昼のネオン時々目覚めけり桜さくら空の見えない桜かな血管の眠りて桜色となる田楽の跡の皿掻く串の先爪切りて手の皺新た百千鳥茫々と地下の涸びや花の雨春灯の届いてをりぬ庭の椅子硝子戸へ人よき顔を月朧●
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