週刊俳句 第415号 2015年4月5日
第415号2015年4月5日■2014「角川俳句賞」落選展 ≫見る■2014「石田波郷賞」落選展 ≫見る■北大路翼 花の記憶 12句 ≫読む■外山一機 捜龍譚 純情編 10句 ≫読む■阪西敦子 届いて 10句 ≫読む……………………………………………■自由律俳句を読む 87高木架京〔1〕……馬場古戸暢 ≫読む■連載 八田木枯の一句行春や涙をつまむ指のうら……太田うさぎ...
View Article【週俳3月の俳句を読む】切迫する声 岡野泰輔
【週俳3月の俳句を読む】切迫する声岡野泰輔俳句は声だ、と考える、ときどき。俳句を作る環境はほとんど自宅のデスク。メモ用紙とキーボードと電子辞書の間を目は忙しなく動いている。気がつくと耳はほとんど声を聴いていない。BGMがときどき聞こえる。(因みに私的に背景音はバロックが最高)そんなわけで自分の句を声として聴くのは句会での他人の声が初めてである。そこで自分の句の音声としての貧しさに出合う。読みの巧拙も...
View Article自由律俳句を読む 88 高木架京〔2〕 馬場古戸暢
自由律俳句を読む 88高木架京〔2〕馬場古戸暢前回に引き続き、高木架京句を鑑賞する。砂の足が海の深さを知りたがる 高木架京海の中で砂に沈み込む足を見ていると、何やら楽しい気分になる。この鑑賞文を書いている現在、季節は冬の真っ盛りだが、夏には久しぶりに遠浅の海で走ってみたい。秋がつまらない魚の顏で出てくる...
View Article【石田波郷新人賞落選展を読む】 思慮深い 十二作品のための アクチュアルな十二章 〈第八章〉 田島健一
【石田波郷新人賞落選展を読む】思慮深い十二作品のためのアクチュアルな十二章〈第八章〉ことばになる前の感情の森に降る善良なる雨田島健一≫2014「石田波郷賞」落選展08.はばたくもの(辻本鷹之)〈感情〉というものは本来言葉で表現することができないものだけれど、私たちが〈感情〉を表明するときはことばで表現する。「面白い」「嬉しい」「哀しい」「楽しい」「つまらない」これらはすべてことばである。かざぐるま根...
View Article常ならず過剰(あまりのこと)へとブーストされる地上の事物 竹岡一郎『ふるさとのはつこひ』の一句 西原天気
常ならぬ過剰(あまりのこと)へとブーストされる地上の事物竹岡一郎『ふるさとのはつこひ』の一句西原天気竹岡一郎『ふるさとのはつこひ』(2015年3月/ふらんす堂)は鮮烈でユニークな装画・装幀・造本で、書物との出会いを感じさせてくれる句集。さて、鋼鉄の蛹を割つて超てふてふ...
View Article名句に学び無し、 なんだこりゃこそ学びの宝庫(2) 今井聖
名句に学び無し、なんだこりゃこそ学びの宝庫(2)今井 聖 「街」96号より転載林檎一顆撫でて孫曰ふ「はいつてる」...
View Article10句作品テキスト 西原天気 戦争
戦 争 西原天気戦争にいろんな事情九条葱乳首ああ冬の乳房のてつぺんにいきなりの展開熊を撃つ女一年中おでんつくつてゐる会社代々木署へ俺のふとんを取りにゆくトリオ・ロス・パンチョス春を待つ心街ぢゆうにネヂ軋ませて家具の恋うれしいとはしやぐいそぎんちやくひらく鉄分を豊かに春の眠りかな戦争はぜつたいあかん夏蜜柑●
View Article10句作品 西原天気 戦争
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View Article週刊俳句 第416号 2015年4月12日
第416号2015年4月12日■2014「角川俳句賞」落選展 ≫見る■2014「石田波郷賞」落選展 ≫見る■西原天気 戦 争 10句 ≫読む……………………………………………■名句に学び無し、なんだこりゃこそ学びの宝庫(2)林檎一顆撫でて孫曰ふ「はいつてる」 中村草田男……今井 聖 ≫読む【2014石田波郷新人賞落選展を読む】■...
View Article後記+プロフィール417
後記 ● 西原天気「日本人はやっぱりコメ」などと言うつもりはありませんが、私はコメが好きで、人生最後の食事は何がいいか?と訊かれたら、お茶漬けと答え、今日から毎日三食おなじものを食べないといけいないとしたら、...
View Article〔今週号の表紙〕第417号 うぶげ 西原天気
〔今週号の表紙〕第417号 うぶげ西原天気草の新芽などにびっしり生えている産毛。見た目は産毛なので、そう呼んでいますが、あれは「毛」ではないわけで、それなら別の呼び方があるはずだと調べてみると、トライコーム(trichome)というらしい。だから、どうこうというのではないです。ごめんな。 ●週俳ではトップ写真を募集しています。詳細は≫こちら
View Article【八田木枯の一句】春ふかし鰥といふはさかなへん 西原天気
【八田木枯の一句】春ふかし鰥といふはさかなへん西原天気年老いて孤独であることは、悲惨であった。妻を失った老夫を鰥(かん)といい、夫を失った老婦を寡(か)という。西周後期の金文である毛公鼎(もうこうてい)に、すでに鰥寡の語があり、『詩経』にもその語がみえている(以下略)白川静『漢字...
View Article自由律俳句を読む 89 岡田平安堂 馬場古戸暢
自由律俳句を読む 89岡田平安堂馬場古戸暢岡田平安堂(おかだへいあんどう、1886-1960)は、京都出身の自由律俳人。生涯を筆商として過ごし、喜谷六花や小沢碧童らと竜眠会の運営に努めるとともに、『海紅』や『海紅同人句録』の創刊に尽力した。以下では数句を選んで鑑賞したい。つかれたる帯ときたり蚊帳せまし...
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