ふらここ春の蟲祭り テキスト版
ふらここ春の蟲祭り御器齧り富士の噴火の記憶かな 浅津大雅蜚蠊やけふこそおまへぶつ潰す 脇田躍志朗人の夢食ひにきておる油虫 塩分御器被り飛べばダイヤモンドかな 吉村俊洋蜚蠊を包む紙日付は昨日 いけ蜚蠊の跡詠み人知らずの和歌 川嶋ぱんだ靴紐の解けてをりし油虫 甲斐千晶なにもみえませんごきぶりもいません 寒天風通し良し蜚蠊に逃げ道を 仮屋賢一ビビッドな世界を連れし油虫...
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ふらここ春の蟲祭り挨拶代わりに、ふらここのメンバーに一人一句ずつ、兼題「蜚蠊(ごきぶり)」で募りました。ちなみに、ゴキブリは、夏の季語です。ソチオリンピックイヤーということで、作者名をキリル文字で表記したときのアルファベット順に並べました。テキスト版は≫こちらテキスト版は≫こちら
View Article10句作品テキスト 山本たくや 少年
山本たくや 少年 さるぼぼを抱いて少年太郎冠者水温むピエロはいつも泣いている少年を腰まで沈め海開き蛾の如く誘導せらるローソンの青へ夏の夜の鏡に少年二人おり月仰いで唾ペッてもっとペッてペッてする「金」のつく名前が多き卒業式雪渓へゆっくり帰れお前たち初蝶や空の青さにいざ濡れん丸めれば少年ジャンプ春うらら●
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仮屋賢一 手紙花守の住所に花の名前あり背ばかり撮りをる父や知恵詣レガッタの真白き艇を応援す桜蘂未踏の青に降りにけり霧島や都に火事も洪水も受けらるるもの全部受け花水木占ひの良きを忘れて苜蓿黄にあれば花菜なるらむ土手眩し音響に設計図あり八重桜春夕焼郵便受で手紙読む●
View Article10句作品テキスト 木田智美 さくら、散策
木田智美 さくら、散策神戸ゆくため真っ白のスニーカー写真撮るときはのけぞる春の風待ち合わせのマクドが如何せん多いさくらさくら散りゆきサックスの中へカラオケの向かいにあたたかい水車猫の子の夢ににおいのあるだろう電球のかたちを濡らす春の雨風車たばこ屋だった駄菓子屋だったカナリアに横文字の名とアスパラガス桜蕊降る風見鶏専門店●
View Article10句作品テキスト 山下舞子 桜
山下舞子 桜気がつけば野を焼く人も知らぬ人蒲公英の絮飛び終へて茎の赤山笑ふせーのであける恋みくじ春休休む暇などありません滑走路譲る機体や春の海その部屋の匂ひとなりて春の宵「まあ」と言ふ彼は困つてゐてうらら長閑さや水面にふれる鯉のえさ石段へたどりつくまで春日傘さみしさは桜明るい窓の中●
View Article10句作品 仮屋賢一 手紙
画像をクリックすると大きくなります。週刊俳句 第366号 2014-4-27仮屋賢一 手紙クリックすると大きくなりますテキストはこちら第366号の表紙に戻る
View Article10句作品 木田智美 さくら、散策
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View Article10句作品 山本たくや 少年
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View Article10句作品 山下舞子 桜
画像をクリックすると大きくなります。週刊俳句 第366号 2014-4-27山下舞子 桜クリックすると大きくなりますテキストはこちら第366号の表紙に戻る
View Article週刊俳句 第366号 2014年4月27日
第366号2014年4月27日ふらここ まるごとプロデュース号■山本たくや 少年 10句 ≫読む■仮屋賢一 手紙 10句 ≫読む■木田智美 さくら、散策 10句 ≫読む■山下舞子 桜 10句 ≫読む…………………………………………………………■ふらここ春の蟲祭り ≫読む■FAQ:ふらこことは?と思ったら……仮屋賢一 ≫読む■トマトを詠んだ男……寺田人 ≫読む■Stand by Me - B. E....
View Article後記+プロフィール367号
後記 ● 村田 篠(Under Construction)no.367/2014-5-4 profile■木村オサム きむら・おさむ1961年神戸市生まれ。「玄鳥」同人。現代俳句協会会員。■飯島章友 いいじま・あきとも1971年生まれ。「川柳カード」同人、「歌人集団かばんの会」会員、「ぷらむ短歌会」会員。第25回短歌現代新人賞受賞。■茅根知子...
View Article第134回現代俳句協会青年部勉強会 俳句と住まい 根岸の里の侘び住まいをリノベーションする
第134回現代俳句協会青年部勉強会俳句と住まい根岸の里の侘び住まいをリノベーションする芭蕉や山頭火の例を出すまでもなく、俳句という文芸は「旅」とセットで語られることが多いものです。そして兜太の「定住漂泊」という言葉を思い起こさなくとも「旅」と「住まい」は表裏一体であり、一日の生活様式、四季の過ごし方、人生の苦楽、それらはすべて住まいとともにあります。今回の勉強会では、住まいを軸に俳句に詠み込まれた暮...
View Article自由律俳句を読む41 塩谷鵜平 馬場古戸暢
自由律俳句を読む41塩谷鵜平馬場古戸暢塩谷鵜平(えんやうへい、1877-1940)は、当初は子規庵の句会に参加し、『ホトトギス』へも投句していた。後に碧梧桐に傾倒し、俳号を鵜平とする。1913年に発行した個人誌『土』は、28年間315号に及んだという。以下『自由律俳句作品史』(永田書房、1979)より、数句を選んで鑑賞したい。くちなしの匂ふとも云はぬ人たちや...
View Article【週俳4月の俳句を読む】淡過ぎるような、それでいいような 小久保佳世子
【週俳4月の俳句を読む】淡過ぎるような、それでいいような小久保佳世子土よりもすこしあかるく雉歩む 川嶋一美雌(多分)の雉も土も本来あかるいとは言えない。他にもっと明るいものがありそう。それを敢えて土と比べ雉はあかるいと言いたい作者の微妙なまなざしを感じる。一片のはなびら明日切る髪に...
View Article俳句の自然 子規への遡行30 橋本直
俳句の自然 子規への遡行30橋本 直初出『若竹』2013年7月号 (一部改変がある)≫承前 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28...
View Article空蝉の部屋 飯島晴子を読む 〔 20 〕小林苑を
空蝉の部屋 飯島晴子を読む〔 19 〕小林苑を『里』2012年2月号より転載ぼろ市の嵐寛のブロマイドかな 『寒晴』東京も初雪となる。身が凍る。というので < 凍鶴となる際の首ぐぐと入れ『寒晴』>...
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