山下舞子 桜
気がつけば野を焼く人も知らぬ人
蒲公英の絮飛び終へて茎の赤
山笑ふせーのであける恋みくじ
春休休む暇などありません
滑走路譲る機体や春の海
その部屋の匂ひとなりて春の宵
「まあ」と言ふ彼は困つてゐてうらら
長閑さや水面にふれる鯉のえさ
石段へたどりつくまで春日傘
さみしさは桜明るい窓の中
●
気がつけば野を焼く人も知らぬ人
蒲公英の絮飛び終へて茎の赤
山笑ふせーのであける恋みくじ
春休休む暇などありません
滑走路譲る機体や春の海
その部屋の匂ひとなりて春の宵
「まあ」と言ふ彼は困つてゐてうらら
長閑さや水面にふれる鯉のえさ
石段へたどりつくまで春日傘
さみしさは桜明るい窓の中
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