ハラハラ・どきどき 170本の「金曜日の川柳」 樋口由紀子
ハラハラ・どきどき170本の「金曜日の川柳」樋口由紀子一週間がびっくりするくらい早い。そう、「金曜日の川柳」のせいである。それでなくても、残り時間は少なくなってきているというのに。そもそも週単位の締切りをこなしているのが不思議だ。川柳に関わって、同人や会員になったものは季刊が最短で、できるだけ、締め切りの緩いものを選んできた。一度月刊誌の会員になったが、三か月でギブアップしてしまった。ルーズではない...
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初期「週刊俳句」柳俳リンク●2007-06-03 第6号樋口由紀子「水に浮く」×齋藤朝比古「水すべて」http://weekly-haiku.blogspot.jp/2007/06/77.html「水に浮く」×「水すべて」を読む...
View Article【真説温泉あんま芸者】川柳と俳句のあいだ 「ねじまき放談『川柳と俳句』」を読みつつ 西原天気
【真説温泉あんま芸者】川柳と俳句のあいだ「ねじまき放談『川柳と俳句』」を読みつつ西原天気川柳と俳句、どう違うか。それは違います。けれども、それはいろいろと肌で感じる違いであって(私は解説者ではなくプレイヤーなので)、「こう違う」と簡単に言えるものでもない。さらに、考えてみれば、俳句のなかにも大きな違いがある。俳句Aと俳句Bのあいだに横たわる大きな差異。川柳と俳句の差異よりも大きな差異かもしれません。...
View Article【珍説温泉あんま芸者】オヤジ成分の文芸的展開 渡辺隆夫川柳句集『六福神』その他 西原天気
【珍説温泉あんま芸者】オヤジ成分の文芸的展開渡辺隆夫川柳句集『六福神』その他西原天気17歳で歌手デビューした郷ひろみも……来年は還暦です。そんなことを思うのは、渡辺隆夫川柳句集『六福神』206句の冒頭を飾るのが… キミたち曼珠沙華ミャオミャオ 渡辺隆夫(以下同)...
View Article【柳誌を読む】Re:Re:Re:Re:Re:くろやぎさん 『おかじょうき』第246号(2014年7月号)を読んで 柳本々々
【柳誌を読む】Re:Re:Re:Re:Re:くろやぎさん『おかじょうき』第246号(2014年7月号)を読んで柳本々々『おかじょうき』2014年7月号から、「おかじょうき川柳社月例句会」における「席題『メール』」によって詠まれた句をみてみようと思う(この席題の選者は、須藤しんのすけさんと徳田ひろ子さん)。わたしがこの「席題『メール』」をあえてとりあげてみたい理由は、「メール」という題詠によって、必然...
View Article週刊俳句・柳俳合同誌上句会 2014年8月
週刊俳句・柳俳合同誌上句会 2014年8月10名様参加。5句選(特選1句・並選4句)。≫投句一覧参加者〔柳人〕飯島章友きゅういち清水かおりなかはられいこ八上桐子〔俳人〕相子智恵笠井亞子谷口慎也鴇田智哉中村安伸【砂】このへんがたぶん砂場の性感帯...
View Article週刊俳句 第383号 2014年8月24日
第383号2014年8月24日特集 柳×俳■柳俳合同誌上句会 選句結果 ≫読む飯島章友/きゅういち/清水かおり/なかはられいこ/八上桐子相子智恵/笠井亞子/谷口慎也/鴇田智哉/中村安伸■柳俳交流発言史……小池正博 ≫読む■ハラハラ・どきどき170本の「金曜日の川柳」……樋口由紀子...
View Article第24回現代俳句協会青年部勉強会〔読まれたかった俳句〕のお知らせ
第24回現代俳句協会青年部勉強会読まれたかった俳句いつからだろう。句集が売れなくなったのは。いつからだろう。総合誌から作家特集が消えたのは。みんな、「読む」ではなく「詠む」のに夢中。自分の作品が読まれることには興味があるけれど、誰かの俳句を読むということ、最近、してますか?俳人が集まるのだから、俳句の話をしよう。最近話題の、あの句の話をしよう。私たちが一句一句を繰り返し語ってゆくことで、その句が誰か...
View Article【八田木枯の一句】秋ふかし鳥とべば木もとびたがる 西村麒麟
【八田木枯の一句】秋ふかし鳥とべば木もとびたがる西村麒麟秋ふかし鳥とべば木もとびたがる春には安心感があるけれど、美しいのは秋。春は眠たいけれど、秋は気分も澄んでいる。木がとびたがるのも秋だろうか。枝が空を目指すぐらいの句ならば見ることがあるかも知れないけれど、この句は妙。枝が鳥の翼のようで、何だか頑張れば飛べそうな気がする。もちろん木だから無理だけど。冬ふかし柱が柱呼びあふもの柱春を待つこころに鳥が...
View Article自由律俳句を読む 58 種田山頭火〔2〕 馬場古戸暢
自由律俳句を読む 58 種田山頭火〔2〕馬場古戸暢前回に引き続き、種田山頭火句を鑑賞する。『俳句界』206号(2013年9月号)掲載句からの選である。括弧内は詠まれた場所を示す。こんやはこゝで雨がふる春雨(京都)...
View Article【今週の五七五】俳句よむ いけてるギャルは このわたし! 西原天気
世界は俳句で出来ている【今週の五七五】俳句よむ いけてるギャルは このわたし!西原天気「今週の」というと毎週のようですが、ぜんぜんそんなことはありません。ずいぶん久しぶりです。≫過去記事なんと4年ぶりです。さて、 俳句よむ いけてるギャルは このわたし!...
View Article鷹女、苑子、毬子 吉村毬子句集『手毬唄』を読む 三宅やよい
鷹女、苑子、毬子吉村毬子句集『手毬唄』を読む三宅やよい 妹もゐる花降る刻の毬投げよ 吉村毬子しづかに毬白き夏野に留まりけり 同毬つけば男しづかに倒れけり 同毬の中で土の嗚咽を聴いてゐた 同枯蓮の赭に染まりゆく手毬 同水鳥の和音に還る手毬唄...
View Article「はなのいろ」はうつりにけりな 昔と今の字余り 佐藤栄作
「はなのいろ」はうつりにけりな昔と今の字余り 佐藤栄作≫おばさんとおばあさんの話 五七五論序説花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに...
View Article【句集を読む】生きながら永眠する日 鴇田智哉『こゑふたつ』を読む 小津夜景
生きながら永眠する日鴇田智哉『こゑふたつ』を読む小津夜景1線を引くこと線を引くこと——ひとつの、あるいはいくつもの。それが鴇田智哉『こゑふたつ』の作句回路である。この本のあらゆる場所に引かれる線は、そのつどにわかに呼吸し、脈動し、生ける〈間〉をなしてゆく。梅雨の木へつながる糸を曵いてきぬ空蟬の背中に糸のやうなものうたたねのはじめに蝌蚪の紐のいろ黒南風の空を流るる糸のあり夏空の中へと紐がのびていくこの...
View Article10句作品テクスト 小津夜景 絵葉書の片すみに
絵葉書の片すみに 小津夜景 こゑふたつの主題による月に吠える 「地面の底の病気の顔」より地の面にかほのあらはれ竹の秋 「竹」より青竹にほそき毛のある寒さかな 「亀」よりひらきゆく手のあり亀のゐたところ 「殺人事件」よりまつさをの血のながれゆく目なりけり 「かなしい遠景」より薄暮よりきのこの影のひろがりぬ 「蛙の死」より月の夜に帽子の下にかほがある 「春夜」より春の夜のみなもいちめん髪となり...
View Article10句作品テクスト 竹内宗一郎 椅子が足りぬ
竹内宗一郎 椅子が足りぬ丸椅子にパイナップルを置いて描く朝からよく喋る人来て百日紅向日葵を見てゐて顔が小さくなる奥多摩のへそ饅頭と夏惜しむ吟行の一団蜘蛛の囲の中に新蕎麦を啜り脳より抜ける音秋の川切身のやうな人が浮く台風の対策本部椅子が足りぬ狛犬に尻の穴あり涼新たどの人も南瓜抱へて黄金色
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