9句作品テキスト 西原天気 走れ変態
西原天気 走れ変態にはとりを娶りし夜半の月涼し錯乱といふもの百合の花の底男娼を買ひに鶯谷わたる蜜豆に乳首が混じるじつと見るかんかんのう水母は雲の如く浮きあさがほひらく十三歳の胸板に山蛭もくちびるも踝もとこぶしも夏ゆふべドンキホーテで鞭を買ふ走れ変態あしたがないと思ふなら
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View Article週刊俳句 第377号 2014年7月13日
第377号2014年7月13日■西原天気 走れ変態 9句 ≫読む 作者自身による解題 ≫読む……………………………………………【句集を読む】■NO TISSUE, NO LIFE丸山進句集『アルバトロス』の一句……柳本々々 ≫読む■連載 八田木枯の一句盆唄はゆるく節目のささくれし……太田うさぎ ≫読む■俳句に似たもの 11俳句 ……生駒大祐 ≫読む■自由律俳句を読む 50うぐいす〔1〕……馬場古戸暢...
View Article〔今週号の表紙〕第378号 クライミングウォール 山中西放
〔今週号の表紙〕第378号 クライミングウォール山中西放大阪府民の森内の「星のブランコ」への登坂の小道。思いがけぬ自然の大絶壁が聳えていて多くのカメラマンが三脚を据えていた。きっと誰かするロッククライミングを待構えているのだろう。と隣に此のクライミングウォールが在った。関西最大と言うことらしい。ここで練習を積めば本物の岩壁に登れる?...
View Article【週俳6月の俳句を読む】この少しの傾き 山下彩乃
【週俳6月の俳句を読む】この少しの傾き山下彩乃父の日を埋める白魚集まりぬ「六月ノ雨」 髙坂明良白魚は白いイメージだけれど、泳いでいる姿は透明らしい。涙であふれた視界のように、ぼんやりしている父の日をみた。お手本をなぞると猫が濡れている「お手本」...
View Article自由律俳句を読む52 うぐいす〔2〕馬場古戸暢
自由律俳句を読む52うぐいす〔2〕馬場古戸暢前回に引き続き、うぐいす句を鑑賞する。青い水たまり跳んで世界はおれのもの うぐいす夏を詠んだ句のように感じた。吾子の様子を詠んだものとしてもよいが、連れ合いの様子を詠んだものと考えても面白い。私自身、こうした思いを抱いたことがあったので、なおさら共感できた。あなたが帰ってきた桃の匂いたつ...
View Article【句集を読む】 ふとんとは、なんだったのか 西原天気句集『けむり』の一句 柳本々々
【句集を読む】ふとんとは、なんだったのか西原天気句集『けむり』の一句柳本々々県道に俺のふとんが捨ててある...
View Article今井杏太郎論4 数と杏太郎
今井杏太郎論4数と杏太郎生駒大祐『麥稈帽子』を眺めていて、杏太郎の俳句には数字が多く用いられていることに気づいた。十二月三十日の氷かな冬晴や五重の塔を二つ見て冬霞して千本のさくらの木三人が言ひつはぶきの花黄なり冬の部から引いた。さらりと引いてこのくらいだから、句集を読んでいて、良く目につく。数字を句の中に溶け込ませる名人の一人が、田中裕明。紫雲英草まるく敷きつめ子が二人...
View Article10句作品テキスト 鴇田智哉 火
火 鴇田智哉すりガラスから麦秋へ入りたるハンカチが平たくひらき日は一つ河骨のちかく通話をしてゐたり蒲の穂の点々と昼うしなへりさみだれの部屋が頭蓋とずれてある玉虫が交叉点へとうすれゆく水母かもしれない服を着てうごくかなかなといふ菱形の連なれりからすうりの花に子供のゐてしまふ火が草へうつり西日にとけこめり●
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View Article週刊俳句 第378号 2014年7月20日
第378号2014年7月20日■鴇田智哉 火 10句 ≫読む……………………………………………今井杏太郎を読む 04■句集『麥稈帽子』(4)……茅根知子×生駒大祐×村田 篠 ≫読む■今井杏太郎論(4)数と杏太郎……生駒大祐 ≫読む【週刊俳句時評87】■結社のこれからetc.(1) 「未来図」「鷹」「澤」「玉藻」4冊の記念号……上田信治 ≫読む■連載...
View Article後記+プロフィール379号
後記 ● 西原天気今週の10句作品は、まず、荒川倉庫さんの「豚の夏」。これで週俳誌上での豚さんの四季が完結しました。豚の春 (二輪通名義)2008-04-20≫http://weekly-haiku.blogspot.jp/2008/04/blog-post_20.html豚の秋...
View Article【週俳6月の俳句を読む】曲者 黒岩徳将
【週俳6月の俳句を読む】曲者黒岩徳将紫陽花やのれんを仕舞う定食屋 梅津志保亭主、あるいは奥さんのごそごそとのれんを片付ける仕草が見える。定食屋の店先の紫陽花は仕舞われないままだ。定食、と言われると私は揚げ物を想像したりする。店の中には、紫陽花の色はない。だから、ひときわ紫陽花の色が目立つ。カビ・キラー置かれて六月ゆらゆらす...
View Article【八田木枯の一句】白地着て雲に紛ふも夜さりかな 西原天気
【八田木枯の一句】白地着て雲に紛ふも夜さりかな西原天気日常生活で和服を着ることが少なくなりなした。となれば、その手の知識が共有される土壌もなくなります。私はこの手のことに悲しいいほどに無知で、さすがに夏の和装がすべて浴衣、とまでは思いませんが、「うすもの」その他、それぞれの着物の区別はあまりつきません。だから、次のような句を読んで、正しく像が結べているのかどうか、少々心許ないのですが、それはそれとし...
View Article自由律俳句を読む 53 小澤碧童〔1〕 馬場古戸暢
自由律俳句を読む 53 小澤碧童〔1〕馬場古戸暢小澤碧童(おざわへきどう、1881-1941)は、子規門の松下紫人に指導を受けて後、碧梧桐門へ入門した。瀧井孝『無限抱擁』に出てくる主人公の友人青舎は、碧童をモデルとしている。以下『自由律俳句作品史』(永田書房、1979)より、数句を選んで鑑賞したい。初冬三日程の髭の伸び...
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