【週俳2月の俳句を読む】それだけなのに 榊倫代
【週俳2月の俳句を読む】それだけなのに榊 倫代日常の、いつもだったらそのまま通り過ぎてしまう事象に目をとめてみたらちょっと面白かったとか、日常の中にちらちら見え隠れする一瞬の非日常を詠んだ句に魅かれる。鳥曇りトイレットペーパー三個抱へ...
View Article【週俳2月の俳句を読む】トイレットペーパーの使い方 石原ユキオ
【週俳2月の俳句を読む】トイレットペーパーの使い方石原ユキオ瀬戸正洋氏の俳句を読むと脳内にやくざ映画のテーマが流れ始める。『俳句と雑文 B』でまとまった数の瀬戸正洋作品に触れて以来、そんな現象に悩まされている。パナマ帽義理人情を守りけり復活祭徒党を組んでゐたりけり新涼のもぬけの殻の事務所かな拳銃を撃つや春月落つこちさうサンダルと人とプールに浮びけり(瀬戸正洋『俳句と雑文...
View Article【週俳2月の俳句を読む】ふたたび「大人の俳句」! 馬場龍吉
【週俳2月の俳句を読む】ふたたび「大人の俳句」!馬場龍吉第53回俳人協会賞の選評において大石悦子氏の句集『有情』に触れられたときに、雅語の遣い方、句風において独自の境地を切り開いた「大人の俳句」と評されていた。まさしく「大人の俳句」が求められている時代に入っているのは間違いないようだ。混沌の欠片たとえば冬銀河...
View Article空蝉の部屋 飯島晴子を読む 〔 18 〕小林苑を
空蝉の部屋 飯島晴子を読む〔 18 〕小林苑を『里』2012年11月号より転載茶の花に押しつけてあるオートバイ 『八頭』話は脇道に逸れてばかりなのだが、最近、京都に二度行った。現代俳句協会青年部のシンポジウム『今、伝えたい俳句 残したい俳句...
View Article10句作品テキスト 藤永貴之 梅
梅 藤永貴之二の丸は梅の名所梅ふゝむ蓑虫の古巣おしあげ梅ひらく風除をなして石崖梅の花梅二輪せなかあはせにほころべる日のさしてくれば紅梅卑しとも臥龍梅幹のうつろのたまり水観梅や背ラに夕日あたゝかく老梅にして乏しさや花の数老梅や胞子つけたるしのぶぐさ梅園にぐるりのビルの点りそめ●
View Article10句作品テキスト 小澤麻結 春の音
春の音 小澤麻結ビル近く港の遠く春寒くものの芽の二人の話聞いてをり春灯や鏡の中にハープ弾く春愁を紡ぐ指先ハープ抱きやなせさんまどさん歌ひ雪解道春泥に冷たき雨の降り初むる縫針の如き草生ふ春の泥雪解けて東京に三月十日春夕焼かもめの胸を染め上げて春星と歩くずんずん空動く●
View Article10句作品テキスト 大川ゆかり はるまつり
はるまつり 大川ゆかり紅梅のまはりの闇の密々と月朧猫のもの食む音のして亀鳴くやこのごろ買はぬ角砂糖思ひ出すひとの名前や草を摘み海市まで辿つてゆける地図のあり星雲のごとき混沌蝌蚪の紐さへづりや箱で売らるる天然水明るさの中の淋しさ菫草逢ひみてののち春風に髪吹かれ深海に育つ巻貝はるまつり●
View Article10句作品 小澤麻結 春の音
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View Article週刊俳句 第360号 2014年3月16日
第360号2014年3月16日■『週刊俳句』創刊7周年記念 オフ会(4月19日)のお知らせ≫見る■2013落選展 Salon des Refuses ≫読む■大川ゆかり はるまつり 10句 ≫読む■小澤麻結 春の音 10句 ≫読む■藤永貴之 梅 10句...
View Article「ku+ クプラス」創刊号購入のご案内
「ku+ クプラス」創刊号購入のご案内「ku+クプラス」創刊号、増刷が決定しました。お申し込みいただければ、4月中旬までにはお送りできる予定です。購入ご希望はこちらのアドレスまで ≫ kuplus.haiku@gmail.comよろしくお願いいたします。(クプラス発行所)
View Article〔今週号の表紙〕第361号 不死鳥 中嶋憲武
〔今週号の表紙〕第361号 不死鳥中嶋憲武武蔵境駅前でヒノコさんと待ち合わせて、歩いてすぐの武蔵野プレイスですこし調べもの。ここは真っ白な建物で、窓のかたちが手塚治虫しているというか、昭和四十年代のサイケ調とでもいったほうがぴったりくるだろうか。そこだけ異質な佇まいなので、駅を出ればすぐにそれと知れる。図書館に隣接しているデリカフェで軽い食事。「そのプリン、ちょうだい」「やだよう」...
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