2 0 1 5 角 川 俳 句 賞 落 選 展 作 品 募 集
2 0 1 5 角 川 俳 句 賞 落 選 展 作 品 募 集 の お 知 ら せ 出 展 5 0 句 作 品 募 集 !第61回角川俳句賞は、遠藤由樹子さん「単純なひかり」に決定いたしました。遠藤さんは、 2013年、2014年の最終候補作でも充実ぶりを示されており、受賞はまさに順当と言っていいでしょう。あらためてお祝いを申し上げます。 おめでとうございます!...
View Article自由律俳句を読む 112 「平松星童」を読む〔1〕 畠働猫
自由律俳句を読む 112「平松星童」を読む〔1〕畠 働猫なみだふきながららくがきしてゐる 平松星童れつれつとふるゆきのあわあわとふるゆきとなって、つもる 同青いスポットにうちふしたおどり子の、死というような時間 同しきりにちるにてそのおくへあるきいろうとする 同生死ただ雪ふる中に火のともる 同<略歴>平松星童(ひらまつ...
View Article【週俳9月の俳句を読む】よすてびとのうたⅥ 瀬戸正洋
【週俳9月の俳句を読む】よすてびとのうたⅥ瀬戸正洋仕事の関係で金曜日は終電となった。その頃、つまり、土曜日の未明に長女は路上で倒れ病院へと搬送された。土曜日の朝、出社してまもなく老妻からのメールで私はそのことを知った。老妻の携帯電話は台所のテーブルの上に置かれ、そのことを受信していた。家の電話も鳴ったのだが気付かなかった。職場の上司が明け方まで付き添ってくれたことをあとで聞き、私たちは平身低頭であっ...
View Article敏雄のコトバ(1)生駒大祐
敏雄のコトバ(1)生駒大祐取り合わせの片方が季語だとしますと、上手くいかない場合は「季語が動く」ということになりますが、いわゆる季題諷詠というものでは季語は動かない。逆に言うと、これはひとつの無季俳句なんです。第10回現代俳句協会青年部シンポジウム「対談 俳句の五〇年」鈴木六林男・三橋敏雄...
View Article〔ハイクふぃくしょん〕靴下 中嶋憲武
〔ハイクふぃくしょん〕靴下中嶋憲武『炎環』2014年2月号より転載「そうして我々は世界に君臨するのです」いつもながら壮大な水岡先生のお話を聞きながら、窓の外を眺める。舗道にセキレイがやって来ていて、長い尾羽をパタパタ上下に振っている。めんこいこと。何のお話をしてるんだっけ。絵画論のお話だったはずだ。それがいつのまにか、スピリチュアルな方面のお話になってしまっている。クンリン。あまり日常会話では聞かれ...
View Article名句に学び無し、 なんだこりゃこそ学びの宝庫(15) 今井聖
名句に学び無し、なんだこりゃこそ学びの宝庫 (15)今井 聖 「街」109号より転載雪圍出でゆくほどの醉なりし 田中裕明(たなか・ひろあき) 『櫻姫譚』(1992)なんだこりゃ。...
View Article10句作品テキスト 榊陽子 ふるえるわかめ
ふるえるわかめ 榊 陽子(なな子、社長ほか代用可)泣いたってわかめわかめのショウタイム夢忘れ老いぼれわかめ走るよホイ天皇家ならびにテロテロするわかめ暴れるな夜着からわかめ出てしまうなんぴともわかめ涅槃を想像す秋雨やふえるわかめとコンドームテンガロンハットも似合うわかめかな警告にしずまれわかめ空っ風なんでやねんうち新宿のわかめやし泣いたから訊けばわかめにゃ顔がない●
View Article10句作品 榊陽子 ふるえるわかめ
画像をクリックすると大きくなります。週刊俳句 第442号 2015-10-11榊陽子 ふるえるわかめクリックすると大きくなりますテキストはこちら第442号の表紙に戻る
View Article週刊俳句 第442号 2015年10月11日
第442号2015年10月11日■2014「石田波郷賞」落選展 ≫見る■榊 陽子 ふるえるわかめ 10句 ≫読む……………………………………………■名句に学び無し、なんだこりゃこそ学びの宝庫(15)雪圍出でゆくほどの醉なりし 田中裕明……今井 聖 ≫読む■〔俳句ふぃくしょん〕靴下……中島憲武 ≫読む現俳青年部11月勉強会のための短期連載■敏雄のコトバ(1)……生駒大祐...
View Article俳句雑誌『塵風』第6号発売のお知らせ
俳句雑誌『塵風』第6号発売のお知らせ【目次より】底流記 名もなき民と俳諧(二)……斉田 仁特集◎駅STATION・嗚呼、駅……佐山哲郎・なぜ、「終着駅」に魅せられてしまうのか……久保 隆・「待つ」場所――小津映画における駅……仁平 勝・上林暁「花の精」、つげ義春「無能の人」の舞台……長谷川裕・炭都 大牟田……東人・寛容について……小津夜景・つげ忠男京成立石を語る……つげ忠男・駅前図鑑……村上...
View Article〔ハイクふぃくしょん〕マゲ 中嶋憲武
〔ハイクふぃくしょん〕マゲ中嶋憲武『炎環』2013年3月号より転載「この辺か?」「この辺だよ」俺と新太は並んで立った。俺は百六十センチ。新太は百八十センチ。並んで立つとR2-D2とC3POみたいだ。郊外の私鉄の小さな駅前。ちょうど夕方の帰宅どきで、改札から出てくる人、改札へ向かう人の波で、ちょっとした活気にあふれる時間帯。俺と新太は、派遣先の物流センターへ向かうためのバスを待っていた。夜七時から朝の...
View Article俳人たちはどのように俳句を「書いて」きたか? 〝ぐちゃぐちゃモード〟の系譜とデジタル化の波 小野裕三
俳人たちはどのように俳句を「書いて」きたか?〝ぐちゃぐちゃモード〟の系譜とデジタル化の波小野裕三『豆の木』第19号(2015年5月5日)より転載◆書き捨てることば虚子には、句帖を保管するという習慣がなかったそうだ。俳句を書きつけた手帖の類は基本的に捨てており、ようやく最後の句帖のみが芦屋にある虚子記念文学館に保存・展示されているらしい。此頃は小さき手帖に、俳句を作るに従って書きとめ置き、其手帖の皆に...
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