自由律俳句を読む38 宇佐美不喚洞 馬場古戸暢
自由律俳句を読む38宇佐美不喚洞馬場古戸暢宇佐美不喚洞(うさみふかんどう、1877-1939)は、碧梧桐の指導を受け、一碧楼に傾倒したことで知られる。石川県に生まれ、のちに北海道へ移った。以下『自由律俳句作品史』(永田書房、1979)より、数句を選んで鑑賞したい。まぎれなきこと師走であつたり女夫であつたり...
View Article林田紀音夫全句集拾読 310〔最終回〕 野口裕
林田紀音夫全句集拾読310〔最終回〕野口 裕漏刻の或る夜はじまる雨の音平成八年、未発表句。前年の未発表句に、「漏刻の或る夜だれの夜もまじる」があり、平成九年、海程の「取りとめもない雨終の小糠雨」が海程発表句の最後となる。漏刻二句は変貌前の姿か。時を刻むような雨音が、自身の終の姿の暗示と聞こえてくるのだろう。...
View Article俳句の自然 子規への遡行29 橋本直
俳句の自然 子規への遡行29橋本 直初出『若竹』2013年6月号 (一部改変がある)≫承前 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27...
View Article10句作品テキスト 近恵 桜さよなら
桜さよなら 近 恵家鳴りがして靴下に春の闇残雪に日向の匂い蹴っ飛ばす鳥帰る何度も書き直すひらがな春眠の湖底につながれた鎖目を閉じないこと枝垂桜をくぐる時一片のはなびら明日切る髪に陽炎を抱きしめたくて前へ前へきっとまだ花のつもりでいるんだよ生者たる証風船ひとつ割る桜さよなら狛犬は空を見て●
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画像をクリックすると大きくなります。週刊俳句 第363号 2014-4-6近 恵 桜さよならクリックすると大きくなりますテキストはこちら第363号の表紙に戻る
View Article10句作品テキスト 川嶋一美 あゆむ
あゆむ 川嶋一美鳥雲に入るプリッツに塩の粒百千鳥日当たる方が樹のおもてはなびらを分けゆく亀の亀泳ぎ雨つぶが青い空より抱卵期土よりもすこしあかるく雉あゆむひもじさの風吹くばかり雉の巣雉の雛五羽ゐて一羽よく動く鶯や倒木のほのあたたかく聖金曜ユーカリは樹皮脱ぎやまず死んでゐるすずめそのほかすべて春●
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View Article週刊俳句 第363号 2014年4月6日
第363号2014年4月6日■『週刊俳句』創刊7周年記念 オフ会(4月19日)のお知らせ≫見る■2013落選展 Salon des Refuses≫読む■川嶋一美 あゆむ 10句 ≫読む■近 恵 桜さよなら 10句 ≫読む…………………………………………………………■俳句に似たもの〔5〕長距離走……生駒大祐 ≫読む■俳句の自然 子規への遡行29……橋本 直 ≫読む■林田紀音夫全句集拾読...
View Article【週俳3月の俳句を読む】鈍器ってなんだか切ない 山崎志夏生
【週俳3月の俳句を読む】鈍器ってなんだか切ない山崎志夏生●乾燥剤 白井健介 「倒れてはる」て、鉢の椿に敬語やなぁ指汚す辣油...
View Article【週俳3月の俳句を読む】 今日は外出の用事がなく わたなべじゅんこ
【週俳3月の俳句を読む】今日は外出の用事がなくわたなべじゅんこ たまたま今日は外出の用事はなく、それぞれのページを開いた途端にもう書きたくてうずうずしたのでほぼ一気呵成に書きました。なにより論じたくなる作品に出会うというのは幸せなことです。ちなみに作者の背景は考慮していません(知らない方ばかりなのでしようがなかった、が正しいのですが)。白井健介...
View Article特集「ku+」第1号 購入ご案内
「ku+」購入ご案内 ●1冊1000円(送料200円)で、ご購入いただけます。●購入ご希望の冊数とご住所を kupulus.haiku@gmail.com あてにお送り下さい。(例)000-0000◎◎区●●町◯-◯−◯句足太郎1冊購入書店での販売等、順次、計画中です。
View Article特集「ku+」第1号 創刊号編集つづり方、第二号の予定もちらり。 高山れおな
特集「ku+」第1号創刊号編集つづり方、第二号の予定もちらり。高山れおな注文は、「クプラス」創刊号の作品を適宜に読み、あわせて刊行の感想をということでしたが、すでにアップされたみなさんの文章を読むと作品鑑賞については早や充分と思われ、編集裏話をつづることにしました。順番は目次通り、メンバーについては敬称略。P1総扉。ここには写真家・飯田鉄さんの写真が掲げられ、雑誌ロゴが小さく入っているのみです。写真...
View Article特集「ku+」第1号 読み合う 思い起こさせる句、思い起こされることがら 古脇語
特集「ku+」第1号 読み合う 思い起こさせる句、思い起こされることがら古脇語 ふらここにつめたき石の乗つてゐた...
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