あゆむ 川嶋一美
鳥雲に入るプリッツに塩の粒
百千鳥日当たる方が樹のおもて
はなびらを分けゆく亀の亀泳ぎ
雨つぶが青い空より抱卵期
土よりもすこしあかるく雉あゆむ
ひもじさの風吹くばかり雉の巣
雉の雛五羽ゐて一羽よく動く
鶯や倒木のほのあたたかく
聖金曜ユーカリは樹皮脱ぎやまず
死んでゐるすずめそのほかすべて春
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鳥雲に入るプリッツに塩の粒
百千鳥日当たる方が樹のおもて
はなびらを分けゆく亀の亀泳ぎ
雨つぶが青い空より抱卵期
土よりもすこしあかるく雉あゆむ
ひもじさの風吹くばかり雉の巣
雉の雛五羽ゐて一羽よく動く
鶯や倒木のほのあたたかく
聖金曜ユーカリは樹皮脱ぎやまず
死んでゐるすずめそのほかすべて春
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