格闘する俳句 佐々木貴子句集『ユリウス』を読む 西原天気
格闘する俳句 佐々木貴子句集『ユリウス』を読む西原天気佐々木貴子『ユリウス』(2013年11月30日/現代俳句協会)は第一句集。1997年から2013年までのおよそ300句を収める。自転車の宙を泳ぎし無月かな...
View Article10句作品テキスト 加藤水名 斑模様
加藤水名 斑模様直角が好きで二月の空仰ぐ妙案のなくて薄氷捨てにけり治虫忌のちぎれてくれぬほつれ糸風船に髭の女が描いてある使はないエスペラント語猫の恋下萌やだんだん馬鹿になつてゆく馬鹿と言ふと本気で怒る春炬燵虹色の長靴春の水を踏むバレンタイン斑模様のテロリスト段ボールに水彩で描く春の草
View Articleテクスト 普川洋 『連衆』誌より自選十二句
普川洋 『連衆』誌より自選十二句面白くずらしてありぬ夏の空喩から出てより等身のかたつむりスラプスティック風にカフカ館の夏鳥渡るからっと晴れているポスト花地図の耳の辺りを越えんとす色鳥の混み合う創造はいつも光チャリンと遊び束の間のなりされば鈍器のやさしさがあって初夏月のみが知るモナリザの臀部春の仕掛けのピアノを壊してみた顔洗うどこかで亀が鳴いているオイと呼ぶとぼくが出てくるマラソン
View Article10句作品テキスト 原知子 お三時
原知子 お三時異体字が紛れておりぬ春の闇蠟梅の黄にうつくしき鼻濁音ささやかな誤植がありて菫色髪に挿しまだ息をしている椿紅梅のそこまで迫る事変かな遠縁を訪ねてきたる桜貝お三時や二人で汚す春の指驚けば瞬きいくつクロッカスクレソンを咥えてすこし非日常旅行記に雨の匂いの残りけり
View Article普川洋 『連衆』誌より自選十二句
画像をクリックすると大きくなります。週刊俳句 第355号 2014-2-9普川洋 『連衆』誌より自選十二句クリックすると大きくなりますテキストはこちら第354号の表紙に戻る
View Article金原まさ子さん103歳お誕生会
金原まさ子さん 103歳お誕生会 2014年2月4日、金原さんご自宅にて、一年ぶりの「お誕生会」が開かれました。101歳のお誕生日の取材から2年、金原さん、まったくお変わりなく、お元気。この日も6時間(!!!)もお話しさせていただいて、話題が尽きることがありません。そのご発言の、ほんの一部だけをお届けします。■103歳の抱負WH(週刊俳句) 金原さん抱負をお願いします。金原 はい?WH...
View Article10句作品 原知子 お三時
画像をクリックすると大きくなります。週刊俳句 第355号 2014-2-9原知子 お三時クリックすると大きくなりますテキストはこちら第355号の表紙に戻る
View Article10句作品 加藤水名 斑模様
画像をクリックすると大きくなります。週刊俳句 第355号 2014-2-9加藤水名 斑模様クリックすると大きくなりますテキストはこちら第355号の表紙に戻る
View Article週刊俳句 第355号 2014年2月9日
第355号2014年2月9日■2013落選展 Salon des Refuses ≫読む■原 知子 お三時 10句 ≫読む■加藤水名 斑模様 10句 ≫読む…………………………………………………………■普川洋 『連衆』誌より自選十二句 ≫読む■イローニッシュな詩性 普川洋の作品……谷口慎也 ≫読む …………………………………………………………■金原まさ子さん 103歳 お誕生日会...
View Article後記+プロフィール 356
後記 ● 上田信治今年二度めの大雪。山梨、埼玉など、各地で、たいへんなことになっているようです。東京にいると分からない。悲鳴があがってます。「記録的降雪で交通遮断、陸の孤島となった山梨県各地の様子」「前橋 70cm超の積雪」 どうか、みなさまご無事で。というか、国や自治体(あと報道)の動き、遅いんですかね、これ。...
View Article『週刊俳句』創刊7周年記念オフ会のお知らせ
『週刊俳句』創刊7周年記念オフ会のお知らせ『週刊俳句』は来る4月をもちまして7周年を迎えます。これもひとえに皆様のご支援の賜物と深く感謝申し上げます。つきましては、下記により宴席を設けました。ご多用中とは存じますが、万障お繰り合わせの上ご参席賜わりますようご案内申し上げます。 記●日時:2014年4月19日(土)午後5:00開場...
View Article第4回芝不器男俳句新人賞公開選考会のお知らせ
第4回芝不器男俳句新人賞公開選考会のお知らせ■当日、受付その他を手伝える方はこちら(etsushi.seki@gmail.com)にご連絡ください。≫ 産業技術大学院大学アクセス≫芝不器男俳句新人賞 ホームページ
View Article林田紀音夫全句集拾読 303 野口裕
林田紀音夫全句集拾読303野口 裕給水車来ている呉越同舟で平成七年、未発表句。震災当時、給水車は近隣の府県はいうに及ばず、「全国44都道府県,7587事業体から給水車 757台が派遣され,自衛隊からは給水車270台,船舶 11箆が応急給水に当った。」と、検索してみると出てくる。...
View Article朝の爽波104 小川春休
小川春休104さて、今回は第四句集『一筆』に収録された最後の年「昭和六十三年」から。今回鑑賞した句は昭和六十三年の秋の句。この年の九月、渡米する息子に付き添って妻が日本を離れたため、二週間ほど一人暮らしを経験しています。「夜になっても戻らない猫のことを心配する日が続き、心身疲労」と年譜にありますが、精神的な疲労はともかく、身体の方も疲労するとは、夜間に猫の行方を捜索でもしたのでしょうか。若者らどやど...
View Article自由律俳句を読む31 きむらけんじ 〔1〕 馬場古戸暢
自由律俳句を読む31きむらけんじ 〔1〕馬場古戸暢きむらけんじは、自由律俳句結社『層雲』同人。第一回尾崎放哉賞を受賞して以降、四つの句集を刊行し、写俳展「自由ほど不自由なものはない」を開くなど、精力的に活動している。今回は、第四句集『きょうも世間はややこしい』(象の森書房,...
View Article空蝉の部屋 飯島晴子を読む 〔 16 〕小林苑を
空蝉の部屋 飯島晴子を読む〔 16 〕小林苑を『里』2012年8月号より転載(加筆)いつも二階に肌ぬぎの祖母ゐるからは...
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