週刊俳句 第562号 2018年1月28日
第562号2018年1月28日≫2017角川俳句賞「落選展」【句集を読む】■のうのうと暮らす野口裕句集『のほほんと』の一句……西原天気 ≫読む【週俳12月の俳句を読む】■小野裕三 何かのエネルギーが ≫読む【中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜】■第35回 クリトリック・リス「バンドマンの女」≫読む〔今週号の表紙〕第562号 飲み屋街……西原天気...
View Article■イベントお知らせ 福田若之×関悦史 「悦子の部屋 in 根岸・西念寺 自生地のはずが寺中でごろ寝」
■イベントお知らせ福田若之×関悦史 「悦子の部屋 in 根岸・西念寺...
View Article10句作品 きつかけは 堀切克洋
画像をクリックすると大きくなりますきつかけは 堀切克洋羽の国の熱燗よろし冷も良し日脚伸ぶ赤子のおなら逞しく姿なき鳥のこゑより寒明くる本郷の坂ふつくらと春立ちぬ東大はごつごつとして春寒し梅にほふ寺を訪ふもののなく春浅し水蛸の白透きとほるきつかけは二月に彼と会ひしこと犬ふぐりなみなみとあをあふれけり春風に吹かるる鳩を見て帰る
View Article肉化するダコツ⑤ 街路樹に旧正月の鸚鵡籠 彌榮浩樹
肉化するダコツ⑤街路樹に旧正月の鸚鵡籠彌榮浩樹蛇笏から極私的に学びとる俳句の秘密。それをめぐる考察、その5回目である。掲句は、第一句集『山廬集』の冒頭、昭和六年の<新年>七句中の一句である。蛇笏を本格的に読み始めると、まず初めに目にする句のはずなのだが、何気なく通り過ぎてしまうのだろう、あまり知られていない句だ。船のりの起臥に年立つ故山かなへんぽんと年立つ酒旗や売女町街路樹に旧正月の鸚鵡籠...
View Article〔名歌にしたい無名歌〕狂歌通名歌は名歌か 寒夜の考 robin d. gill(敬愚)
〔名歌にしたい無名歌〕狂歌通名歌は名歌か 寒夜の考昔の俳友よ、今回は、俳句もじりナマコの歌も出てくるぞ!robin d. gill(敬愚)寒き夜ハいかなる歌もよみつべし余りかゞめば人丸になる 宗也On a cold night, just whose poems should a person read?With arms and legs pulled in, Hitomaru is all...
View Article週刊俳句 第563号 2018年2月4日
第563号2018年2月4日≫2017角川俳句賞「落選展」■堀切克洋 きつかけは 10句 ≫読む……………………………………………【名歌にしたい無名歌】狂歌通名歌は名歌か 寒夜の考昔の俳友よ、今回は、俳句もじりナマコの歌も出てくるぞ! ……robin d. gill(敬愚) ≫読む肉化するダコツ⑤■街路樹に旧正月の鸚鵡籠……彌榮浩樹...
View Article後記+プロフィール 第564号
後記 ◆ 西原天気冬季五輪の何がいいって、絵面(えづら)がとりあえず白いこと。観ていて(TVでもあまり観ないのですが)、美しい。●居間の椅子4脚の脚、4×4で16本を磨きました。クロームメッキなのでピカールを使います。磨き終えると、かなりの達成感。気持ちがいい。●10句作品は野口裕さん。12月に句集『のほほんと』を上梓されました。今井聖さんの「俳句の要件...
View Article〔今週号の表紙〕第564号 ひとつちがうものが 西原天気
〔今週号の表紙〕第564号 ひとつちがうものが西原天気なんかね、撮るときは気づかなかったですが、黒いのがいるんです。まんなかやや左。●週俳ではトップ写真を募集しています。詳細は≫こちら
View Article中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜 第37回 エルヴィス・コステロ「Everyday I Write The Book」
中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜第37回 エルヴィス・コステロ「Everyday I Write The Book」天気●むかしね、エルヴィス・コステロって苦手だったんです。やってることがおもしろいのはわかってたんですが、声が、私にはダメだった。憲武さんは、どう?憲武●ぼくも声がダメでした。聴いてませんでした。天気●おお!...
View Article【週俳1月の俳句を読む】珈琲店で雑文を書く 瀬戸正洋
【週俳1月の俳句を読む】珈琲店で雑文を書く瀬戸正洋尊徳記念館は小田急線栢山駅から酒匂川に向かって徒歩で十数分程度のところにある。ここは二宮尊徳生誕の地であり、生家が保存され、隣に記念館が建っている。以前、ここで、小田原俳句協会の大会があった。「珈琲E***」は、道路をはさんで反対側にあり、そのとき入ったのがはじめてであった。窓側の席に座ると、茅葺の生家と青空が見えた。小田原俳句協会の大会へは、佃悦夫...
View Article【週俳1月の俳句を読む】言われてみると腑に落ちる感触 柏柳明子
【週俳1月の俳句を読む】言われてみると腑に落ちる感触柏柳明子「…そうか。新年の俳句って凝らない方がいいんだ。シンプルにあっさり詠んだ方が多分いいんだ」担当している初心者向け俳句講座での句会時、受講生がふと呟いた。あ、確かにそうかも。「新年詠」ってそのつもりがなくても、どこかで力が入ってしまうというか、私など意識のどこかで「新年らしいことを詠もう」「佳いものを詠まなきゃ」という変なバイアスを勝手に自分...
View Article【句集を読む】二〇世紀の成熟 岡野泰輔句集『なめらかな世界の肉』 西原天気
【句集を読む】二〇世紀の成熟岡野泰輔句集『なめらかな世界の肉』西原天気『船団』第112号(2017年3月1日)より転載若干の改稿安田猛、七〇年代に活躍したヤクルト安田の投球を見ているような句集。あるいは、ザーサイのとびきり旨い港近くの中華料理店のような句集。どのように喩えても喩えきれない。『なめらな世界の肉』の魅力は多面多層多様で、例えば、16音の後に切れて、1音の季語。音楽で食べようなんて思ふな蚊...
View Article【句集を読む】瞬間と永遠 山田露結『永遠集』の二句 西原天気
【句集を読む】瞬間と永遠山田露結『永遠集』の二句西原天気〈瞬間〉のなかに〈永遠〉がある。始まりも終わりもないという点で、〈瞬間〉と〈永遠〉は似ている。落ちてくる手袋のまだ空中に...
View Article【句集を読む】あの方向なくひらかれた窓の痕跡 岡野泰輔句集『なめらかな世界の肉』 福田若之
【句集を読む】あの方向なくひらかれた窓の痕跡岡野泰輔句集『なめらかな世界の肉』福田若之...
View Article自由律俳句を読む 158 「藤井雪兎」を読む〔1〕 畠働猫
自由律俳句を読む 158「藤井雪兎」を読む〔1〕畠 働猫 私はいわゆる「クソリプ」というものがわりと好きである。 穏当な定義をするなら、「Twitter上の発言に対して行われるつまらない返信」といったところだろうか。 これまで愛好家として様々なクソリプを眺めてきた私に言わせると、クソリプとは、「読解力不足により元の発言が読み取れないまま、異常な熱意をもって繰り出されるもの」である。...
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