【週俳8月の俳句を読む】認識すること、輪郭を与えること、関わりあうこと 渡部有紀子
【週俳8月の俳句を読む】認識すること、輪郭を与えること、関わりあうこと渡部有紀子祭より抜けて祭の音聞こゆ...
View Articleなぜ歴史的仮名遣いか 照屋眞理子
なぜ歴史的仮名遣いか照屋眞理子遅まきながら、夏井いつき第一句集『龍』の復刊を読み、ついでに既に手許にあった第二句集『梟』も思い出して開いてみたのだが、初めて、二冊には、作品の変化よりも先に大きな違いがあることに気がついた。第一句集は歴史的仮名遣いであるが、第二句集は現代仮名遣いになっており、第二句集の「あとがき」には、「『歴史的仮名遣い』の呪文めいた効果を捨てがたく、迷う時期が長く続いたが、‥‥肝要...
View Article10句作品 川又憲次郎 秋服
クリックすると大きくなります川又憲次郎 秋服幽霊画のをんなの母に似たりけり白波に浜草履浮くもまれをり歯を磨くシャワーバシバシ胸に浴びひとにあふための秋服吊し寝るさやけしや結ぶネクタイしゆつと鳴る秋風や肩幅に足ひらき立つ「何が好き?」「ボクはやつぱり鮭の皮」
View Article10句作品 岡本春水 秋服
クリックすると大きくなります岡本春水 秋服新涼や生成り鞄の斜めがけ肩パッド入り秋服や石畳仕立て屋に並ぶ色糸秋澄めり宝石箱内張り赤し秋灯下夜学子やポケット多き作業服衣装缶に育てし稲や竿に干すおしろいの実の粉を鼻に通りやんせ
View Article10句作品 玉田憲子 秋服
クリックすると大きくなります玉田憲子 秋服花薄喪服の尻をてからせて草の花尾も歯も切られ仔豚どち秋服の袖口打身痕ちらと仔豚だけで寝る日始まる泡立草無花果に向き柔道着滴りぬ生後半年の豚どち出荷秋桜作業着真赤野分の雲に乗りしまま
View Article週刊俳句 第490号 2016年9月11日
第490号2016年9月11日特集 結社・同人誌競詠 「街」vs「澤」(2)「秋服」「街」■井上さち 7句 ≫読む■玉田憲子 7句 ≫読む「澤」■岡本春水 7句 ≫読む■川又憲次郎 7句 ≫読む……………………………………………■寄稿なぜ歴史的仮名遣いか……照屋眞理子 ≫読む■あとがきの冒険 第7回恋・勇気・赤ずきん小池正博『蕩尽の文芸-川柳と連句』のあとがき……柳本々々...
View Article後記+プロフィール490
後記 ● 上田信治これは、東洋系のアメリカ人の女性が、顔でパンを押しつぶしつづけるインスタグラムのアカウントです。 https://www.instagram.com/breadfaceblog/Bread Faceさん(@breadfaceblog)が投稿した動画 - 2016 8月 14 6:47午後...
View Article〔今週号の表紙〕第491号 生け垣 西原天気
〔今週号の表紙〕第491号 生け垣西原天気クリックすると大きくなりますなんの変哲もない、ただの生け垣です。ふと、なんだか気味悪く、おそろしい存在のように見えるかもしれませんが、気のせいです。ただの生け垣です。●週俳ではトップ写真を募集しています。詳細は≫こちら
View Article10句作品 秦鈴絵 秋の海
クリックすると大きくなります秦鈴絵 秋の海一枚の白服を出てそれつきり夏掛けに目覚めて未だ水のまま新キヤベツ炒めをはりし顔で来る白コスモス圧し折る天が発情す漁夫の田にこつそり秋の海が入る今日からは秋日の竹でゐてもらふ秋の橋渡りをはりて夜となる
View Article10句作品 竹内宗一郎 秋の海
クリックすると大きくなります竹内宗一郎 秋の海敬老日波をイメージしたダンス太刀魚を掲げて笑ふ銀歯かな横須賀の秋乱闘のやうな波秋刀魚焼く母の姿が波の間にグラスの中本箱の外鳥渡る虫籠に追込まれゆく頭かな虫籠のゆつくり揺るる波の音
View Article10句作品 望月とし江 秋の海
クリックすると大きくなります望月とし江 秋の海帰港せる水脈一直線秋高し海水に洗ふ俎板雁渡し秋風や老漁夫に蹤き猫五匹繕へる魚網拡げぬ秋の草スナックに秋鯖提げて来るをとこ旅の荷は文庫一冊秋の海長生の果ての客死や草の花
View Article10句作品 嶋田恵一 秋の海
クリックすると大きくなります嶋田恵一 秋の海釣りあげし太刀魚腿に噛みつきぬ太刀魚の首掴み折る釣りたればコンティキ号に飛魚落下刺身とす基地いづる航空母艦あきつばめビー玉を埋める少年秋の浜 浜辺に吹くトランペットや曼珠沙華自転車漕ぐわれの頭上を海霧擦過
View Article自由律俳句を読む148 「中塚一碧楼」を読む〔1〕 畠働猫
自由律俳句を読む 149「中塚一碧楼」を読む〔1〕畠 働猫「私の詩を俳句だと云ふ人があります、俳句ではないと云ふ人があります、私自身は何と命名されても名なんか一向に構はないんです。」「私は全然季題趣味に係らず居ます。形式も十七字そこらにならうと、三十一字そこらにならうと幾字にならうと構ひませぬ。私が書きたい様な形式に書きます。」(「第一作」第七号 大正2年12月)...
View Article後記+プロフィール491
後記 ● 福田若之四週連続企画の「澤」vs「街」。三週目の今回は、いよいよ両結社の編集長が登場です!……ってな感じに煽ってよなんて言われておりますが、作品を前にしては、作者の肩書きなんて正直どうだって良い!週一で二十八句も、本気で書かれた作品がこんな手軽に読めるんですよ? 読まない手はないじゃありませんかっ!次回はラストです。ここに多くを書くわけにはいきませんが、とにかく乞うご期待!...
View Article週刊俳句 第491号 2016年9月18日
第491号2016年9月18日特集 結社・同人誌競詠 「澤」vs「街」(3)「秋の海」「澤」■嶋田恵一 7句 ≫読む■望月とし江 7句 ≫読む「街」■秦鈴絵 7句 ≫読む■竹内宗一郎 7句 ≫読む……………………………………………■あとがきの冒険 第7回ゾンビ・マツオ★バショー・ヘッドスピン森晶麿『奥ノ細道・オブ・ザ・デッド』のあとがき……柳本々々 ≫読む 【週俳8月の俳句を読む】 小野裕三...
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