光る魚 中村遥
雪来るか不思議の色に光る魚
枯菊を焚く火中より波の音
河豚鳴けり釣り上げられし人の世に
海光に色を妖しく木守柿
舟を待つ人に焚火の匂ひけり
絵襖の金ンこぼすかに鳥鳴いて
鷹止めて木に貫録の生まれけり
寒波来てさらに尖れる魚の吻
南無南無と声あり浅春の空に
あをあをと薬草乾く涅槃かな
雪来るか不思議の色に光る魚
枯菊を焚く火中より波の音
河豚鳴けり釣り上げられし人の世に
海光に色を妖しく木守柿
舟を待つ人に焚火の匂ひけり
絵襖の金ンこぼすかに鳥鳴いて
鷹止めて木に貫録の生まれけり
寒波来てさらに尖れる魚の吻
南無南無と声あり浅春の空に
あをあをと薬草乾く涅槃かな