森山いほこ 昨日の銀座
上り下りありてメロンの肌模様
蚊の落ちる田圃のやうな机かな
泡になり流るる花火被りけり
星に距離置いて何処へも行かぬ蜘蛛
回り来る夜に現れし御輿かな
消印は昨日の銀座きりぎりす
麩を折りて月の毀るるやうな音
秋茄子の皮を剝がせば渚色
軽すぎて星座になりし干し占地
アイロンの行手ひりりと月昇る
上り下りありてメロンの肌模様
蚊の落ちる田圃のやうな机かな
泡になり流るる花火被りけり
星に距離置いて何処へも行かぬ蜘蛛
回り来る夜に現れし御輿かな
消印は昨日の銀座きりぎりす
麩を折りて月の毀るるやうな音
秋茄子の皮を剝がせば渚色
軽すぎて星座になりし干し占地
アイロンの行手ひりりと月昇る