読むことと追悼
恒例の新年詠のあと、第821号(2023年1月15日)には竹岡一郎による関悦史論「アルゴンたらむと関悦史」。第822号(2023年1月22日)には三島ゆかりによる「橋閒石『微光』を読む」。これは『みしみし』創刊号(2019年4月)より転載(『みしみし』掲載の句集レビューをたびたび転載させていただいています。あらためて感謝)。
第871号
2023年12月31日
後記 ◆ 上田信治
2024年の新年詠を、お届けいたします。
今年は、週俳当番の5人も入れて、130句。
ご参加いただきました、皆さまに、厚く御礼申し上げます
■谷口智行 たにぐち・ともゆき
1958年生まれ 運河主宰、里同人。句集に『藁嬶』『媚薬』『星糞』
■杉田菜穂 すぎた・なほ
1980年奈良生まれ。句集に『夏帽子』ほか。「運河」無鑑査同人。俳人協会会員。日本文藝家協会会員。
■小田島渚 おだしま・なぎさ
銀漢、小熊座 第39回兜太現代俳句新人賞 第一句集『羽化の街』
■井原美鳥 いはら・みどり
1949年生まれ 能村研三・磯貝碧蹄館に師事。現在「沖」蒼茫集同人、句集に『分度器』。俳人協会会員。
■有本仁政 ありもと・ひとまさ
1962年兵庫県生まれ。「韻」同人、「ひとつばたご」編集長、現代俳句協会会員、中部日本俳句作家会会員。
■大井恒行 おおい・つねゆき
1948年、山口県生まれ。「豈」同人
■んん田ああ んんだ・ああ
1962年大阪府生まれ 京都府在住 清掃作業員
■杉原祐之 すぎはら・ゆうし
昭和54年東京都生れ。平成10年「慶大俳句」入会、本井英、三村純也に師事。以降「惜春」「山茶花」「夏潮」に参加。第一句集『先つぽへ』、第二句集『十一月の橋』(共にふらんす堂)を上梓。
■岡野泰輔 おかの・たいすけ
船団の会 散会まで在籍。共著『俳コレ』、句集『なめらかな世界の肉』。
■鈴木茂雄 すずき・しげお
堺市在住「Picnic」編集 ハイヒール句会・KoteKote-句-Love所属 X(旧Twitter)「ハイク・カプセル」http://twitter.com/haiku_capsule
■上野葉月 うえの・はづき
暫定句会、尻子玉、豆の木、義仲寺連句会。ブログ:葉月のスキズキNEO https://uenohatsuki.seesaa.net/
■飯田冬眞 いいだ・とうま
1966年札幌市生まれ。「磁石」編集長、「麒麟」同人。俳人協会幹事。句集『時効』
■篠崎央子 しのざき・ひさこ
1975年茨城県生まれ。「磁石」同人。2021年句集『火の貌』にて第44回俳人協会新人賞受賞。同年、第9回星野立子新人賞受賞。句集『火の貌』(ふらんす堂)。共著『超新撰21』(邑書林)。
■うっかり うっかり
1982年徳島県小松島市生れ。「ひまわり」会員、「奎」同人、俳人協会、現代俳句協会、徳島文学協会所属。うっとりしていたい。
■芳野ヒロユキ よしの・ひろゆき
1964年生まれ。静岡県磐田市在住。「窓の会」常連。「猫街」同人。句集に『ペンギンと桜』(2016年・南方社)
■竹内宗一郎 たけうち・そういちろう
「天為」同人。「街」同人・編集長。俳人協会幹事。
■小谷由果 こたに・ゆか
1981年生まれ。「蒼海俳句会」所属。俳人協会会員。
■広渡敬雄 ひろわたり・たかお
1951年福岡県生まれ、「沖」蒼茫集同人、「俳人協会」会員、「塔の会」幹事。日本文藝家協会会員、日本山岳会会員。句集『遠賀川』『ライカ』(ふらんす堂)『間取図』(角川書店)。『脚注名句シリーズⅡ・5能村登四郎集』(共著)。合同句集『塔』第九集、第十集、第十一集(塔の会編)。『俳句で巡る日本の樹木50選』。『全国俳枕の旅62選』(近々刊行予定)。2012年角川俳句賞受賞。2017年千葉県俳句大賞準賞。
■ハードエッジ
元twitter専業俳人。『角川俳句賞落選コレクション』刊行予定。
■クズウジュンイチ
1969年生まれ。「いつき組」「麒麟」。スパルタ句会。群馬県高崎在。
■中村想吉 なかむら・そうきち
1959年生まれ。東京都在住。蒼海俳句会。
■髙木小都 たかぎ・こと
蒼海俳句会
■五百石 ごひゃっこく
先人の句を師匠として、いくつかのネット句会を拠りどころに独学・独楽三十余年の老俳書生。
■原和人 はら・かずと
1952年生 銀化同人、いつき組 俳人協会会員
■酒井匠 さかい・しょう
1983年生まれ。東京都在住。「傍点」「麒麟」の幽霊部員。
■鈴木総史 すずき・そうし
1996年生まれ。北海道旭川市在住。櫂未知子、佐藤郁良に師事。「群青」「雪華」同人。俳人協会会員。第37回北海道新聞俳句賞、第11回星野立子新人賞。2月に第一句集を上梓予定。
■赤野四羽 あかの・よつば
1977年生まれ。『楽園』同人。句集『ホフリ』など。
■安田中彦 やすだ・なかひこ
「香天」同人。句集『人類』。現代俳句協会会員
■尾内甲太郎 おない・こうたろう
1984年生まれ。静岡県浜松市在住。ポエデイ(2024年2月24日)副代表、第9回詩歌トライアスロン三詩型鼎立部門受賞。
■青木ともじ あおき・ともじ
1994年千葉県生まれ。東京都在住。俳句甲子園13,14回出場。「群青」所属。
■大塚凱 おおつか・がい
一九九五年千葉生まれ。俳句同人誌「ねじまわし」を共同発行。イベントユニット「真空社」社員。 第七回石田波郷新人賞、第二回円錐新鋭作品賞夢前賞。共著に『AI研究者と俳人』(dZERO、二〇二二年)。
■金子 敦 かねこ・あつし
1959年神奈川県生まれ。句集『猫』『砂糖壺』『冬夕焼』『乗船券』『音符』『シーグラス』『金子敦句集』。1997年第11回俳壇賞受賞。「出航」同人。俳人協会会員。
■北大路翼 きたおおじ・つばさ
俳句サロン「りぼん」代表。ジュニアアイドル以外に心を奪はれるものがなくなつた。
■小林かんな こばやし・かんな
2018年より『ユプシロン』に参加。現代俳句協会会員。
■宮﨑莉々香 みやざき・りりか
1996年高知生まれ。「オルガン」に参加。
■火山晴陽 ひやま・せいよう
1968年生まれ。大阪府在住。「青垣」会員。
■森 青萄 もり・せいとう
1952年北海道生まれ 小熊座同人 ブログ「青萄ぶるう」
■西生ゆかり さいしょう・ゆかり
1984年福井県生まれ。「街」同人。第1回街未来区賞、第3回円錐新鋭作品賞白桃賞、第3回新鋭俳句賞(俳人協会主催)準賞、第68回角川俳句賞。
■長田志貫 ながた・しかん
2000年生まれ。東京工業大学大学院修士1年。青嵐俳談に投句。
■中矢 温 なかや・のどか
1999年愛媛県松山市生れ。「楽園」同人、現代俳句協会所属。2023年8月からブラジルのサンパウロ大学に半年間の留学中。
■藤井祐喜 ふじい・ゆうき
1962年、東京生まれ。「街」同人。俳人協会会員。
■中内火星 なかうち・かせい
1949年生まれ。現代俳句協会。「瓏玲」編集長。
■佐山哲郎 さやま・てつろう
1948東京根岸生、「月天」。
■山口昭男 やまぐち・あきお
昭和30年(1955年)4月22日・兵庫県生まれ。波多野爽波、田中裕明に師事。「秋草」創刊主宰
■岡田一実 おかだ・かずみ
『鏡』同人。この春、新句集上梓予定。
■マイマイ まいまい
『いつき組』
■千野千佳 ちの・ちか
1984年新潟県生まれ。蒼海俳句会所属。第11回星野立子新人賞受賞。
■青島玄武 あおしま・はるたつ
熊本市出身、在住。1975年(昭和50年)3月生まれ。2002年(平成14年)作句開始。2003年(平成15年)、俳誌『握手』の磯貝碧蹄館に師事。2年後に同人。師の没後は無所属。邑書林刊『新撰21』に選ばれなかったほうの『新撰21』世代。現代俳句協会会員。熊本県現代俳句協会幹事。
■大野泰雄 おおの・やすお
1950年生まれ。「銀化」同人。俳人協会会員。句集に「へにやり」「むつつり」。
■月波与生 つきなみよじょう
川柳社「満天の星」代表。Twitter句会『さみしい夜の句会』設置人。川柳散文集「にぎやかな落とし穴」(2021)、合同作品集「さみしい夜の句会」①(2022)②(2023)、句集「いちご畑とペニー・レイン」(2023)。※すべて満天の星より発行。
■土井探花 どい・たんか
1976年生まれ。「雪華」「ASYL」同人、「楽園」会員。超結社句会「ほしくず研究会」車掌。「カルフル」発行人。第40回兜太現代俳句新人賞。第一句集『地球酔』(現代俳句協会)
■直井あまね なおい・あまね
1949年生まれ。現代俳句協会会員。
■曾根 毅 そね・つよし
1974年生まれ。俳誌「LOTUS」同人。現代俳句協会会員。第八回俳句四季新人賞。句集『花修』(深夜叢書社)。
■柏柳明子 かしわやなぎ・あきこ
1972年生まれ。川崎市在住。「炎環」同人。「豆の木」参加。現代俳句協会会員。第30回現代俳句新人賞。句集『揮発』(2015年、現代俳句協会)、『柔き棘』(2020年、紅書房)。
■堀田季何 ほった・きか
「楽園」主宰
■内村恭子 うちむら・きょうこ
天為同人
■南十二国 みなみ・じゅうにこく
1980年生まれ。「鷹」同人。句集に『日々未来』。俳人協会会員。
■浅沼璞 あさぬま・はく
詩と川柳。日本現代詩人会会員。広瀬ちえみさん編集発行『What`s』に参加しています。
■しなだしん
1962年新潟県柏崎市生まれ 東京都在住 「青山(せいざん)」主宰 俳人協会幹事/日本文藝家協会会員/「塔の会」幹事 句集に『魚の栖む森』『隼の胸』『夜明』。
■井口吾郎 いぐち・ごろう
回文製造 たぶん7906句目
■竹井紫乙 たけい・しおと
詩と川柳。日本現代詩人会会員。広瀬ちえみさん編集発行『What`s』に参加しています。
■雪我狂流 ゆきが・ふる
1948年生まれ、かわいいアクセサリーを作ってます。
■ごしゅもり
1957年生まれ。2016年「鯵句会」参加、17年「炎環」入会、18年「Biwa句会」参加、2022年「虎とバター」編集。
■五十嵐秀彦 いがらし・ひでひこ
1956年生まれ。札幌市在住。俳句集団【itak】、同人誌「アジール」代表。「雪華」同人。現代俳句協会会員。俳人協会会員。句集『無量』『暗渠の雪』(書肆アルス)。
■岡村知昭 おかむら・ともあき
1973年滋賀県生まれ。「豈」「狼」「蛮」所属。句集『然るべく』(草原詩社)、共著『俳コレ』(邑書林)。
■森 瑞穂 もり・みずほ
1972年生まれ 「香雨」同人。俳人協会会員。第1回新雨賞。第32回村上鬼城賞新人賞。句集『最終便』。
■玉田憲子 たまだ・のりこ
1948年秋田県生まれ。 「街」同人。
句集『chalaza』
■谷口智行 たにぐち・ともゆき
1958年生まれ。「運河」主宰兼編集長、「里」同人。
句集に『藁嬶』『媚薬』『星糞』
■赤羽根めぐみ あかばね・めぐみ
秋尾敏に師事。「軸」編集同人。2023年より「円錐」同人。
■岡田由季 おかだ・ゆき
1966年生まれ。「炎環」同人。「豆の木」「ユプシロン」参加。句集『犬の眉』(2014年・現代俳句協会)、『中くらゐの町』(2023年・ふらんす堂)。第67回角川俳句賞。
■野口 裕 のぐち・ゆたか
1952年生まれ。五七五、五七五七七、行分け詩などを書き散らす。
昨今は川柳の会と俳句の会をほぼ均等に出席する日々となり、何が川柳か何が俳句かがさっぱり分からないこととなっている。
句集「のほほんと」。希望有れば、お送りします。アドレス yutakanoguti@mail.goo.ne.jp まで。
■神保と志ゆき じんぼ・としゆき
1976年生まれ。無所属。第42回現代俳句評論賞特別賞。富山県俳句連盟会員。俳文学会会員。論文に、「小杉一笑考」連歌俳諧研究145号(2023年9月)。
■津川絵理子 つがわ・えりこ
1968年兵庫県生まれ。1991年南風入会。鷲谷七菜子、山上樹実雄に師事。句集「和音」「はじまりの樹」「夜の水平線」
■黒岩徳将 くろいわ・とくまさ 1990年神戸市生まれ。「いつき組」所属、「街」同人。
■わたなべじゅんこ
1966年神戸市生まれ。六分儀句会、「窓」常連。
■うにがわえりも
1995年生まれ。「麒麟」「むじな」所属。第13回鬼貫青春俳句大賞。第8回北斗賞佳作。
■瀬戸優理子 せと・ゆりこ
1972年生まれ。「さっぽろ俳句倶楽部」主宰。「ペガサス」「豈」同人。第33回現代俳句新人賞。第5回口語俳句作品大賞奨励賞。句集『告白』(パレード、2017刊)。
■たま走哉 たま・そうや
鳥取県米子市生まれ。無所属。野球俳人。よく走ります。(主に多摩川界隈を年間3000㎞から4000km)。
■田中惣一郎 たなか・そういちろう
1991年高山市生れ。ばしりを通信。
■常原 拓 つねはら・たく
1979年神戸市生まれ。2016年「秋草」入会、山口昭男に師事。
第7回新鋭俳句賞準賞。2月に青磁社より第一句集を上梓予定
■小林苑を こばやし・そのを
1949年東京生まれ。月天・塵風・百句会に参加。句集『点る』。
■鈴木牛後 すずき・ぎゅうご
1961年生まれ。「雪華」同人。第64回角川俳句賞。句集に『にれかめる』など。
■矢口晃 やぐち・こう
1980生まれ「鷹」「銀化」を経て、現在無所属。
■村越 敦 むらこし・あつし
1990年東京都生まれ。「澤」同人。
■清水 航 しみず・わたる
洛南高等学校二年生。俳句歴1年数カ月。
■中嶋憲武 なかじま・のりたけ
1994年、「炎環」入会とほぼ同時期に「豆の木」参加。2000年「炎環」同人。03年「炎環」退会。04年「炎環」入会。08年「炎環」同人。
■橋本直 はしもと・すなお
「豈」同人。「楓」(邑久光明園)俳句欄選者。第一句集『符籙』(2020年)。
■田中目八 たなか・もくはち
1978~。「奎」同人。パートタイム労働者。即興演奏。イグBFC3優勝。BFC5本戦ジャッジ。
■村田 篠 むらた・しの
1958年、兵庫県生まれ。2002年、俳句を始める。「月天」「塵風」「百句会」。共著『子規に学ぶ俳句365日』(2011)。「Belle Epoque」
■三倉十月 みくら・とつき
1980年生まれ、東京在住。「炎環」会員。
■伊藤左知子 いとう・さちこ
1966年生まれ。卯波句会(現・縷縷句会)で俳句を開始。「ペガサス」同人。現代俳句協会会員。
■井上雪子 いのうえ・ゆきこ
1957年生まれ。2008年~2014年「山河」に所属、2012年~2016年「豆句集 みつまめ」に参加。
■松野苑子 まつの・そのこ
1947年生まれ 「街」同人・俳人協会会員・日本文藝家協会会員 第8回俳句朝日賞準賞受賞・第62回角川俳句賞受賞
句集に『誕生花』『真水』『遠き船』
■伊加藤絵里子 かとう・えりこ
1987年生。東京都。所属は山河俳句会、現代俳句協会青年部。第40回兜太現代俳句新人賞佳作。
■楠本奇蹄 くすもと・きてい
暫定句会、豆の木など参加。句集『おしやべり』(2022)。
■倉田有希 くらたゆうき
1963年東京生、「鏡」同人、「写真とコトノハ展」代表。
■龍翔 りゅうしょう
1983年生まれ。歌人。「麒麟」所属。
■河本高秀 かわもと・たかひで
2006年宇治市生まれ。洛南高校俳句創作部所属。
■佐藤りえ さとう・りえ
1973年生まれ。「豈」同人、「俳句新空間」発行人。個人誌「九重」。句集『景色』(2018年・六花書林)。
■細村星一郎 ほそむら・せいいちろう
2000年生。第16回鬼貫青春俳句大賞。Webサイト「巨大」管理人。
■渡戸 舫 わたと・もやい
月に1回句会に参加する。数年に1回世の中に句を発表する。それがこの新年詠。
■有瀬こうこ ありせ・こうこ
いぶき俳句会。豆の木。大阪在住。
■宮本佳世乃 みやもと・かよの
1974年生まれ。「炎環」「豆の木」「オルガン」に所属。第35回現代俳句新人賞。句集に2012年『鳥飛ぶ仕組み』、2019年『三〇一号室』。
■湊圭伍 みなと・けいご
1973年生まれ。松山市在住。句集に『そら耳のつづきを』(2021年、書肆侃侃房)
■とみた環 とみた・たまき
銀化同人、俳人協会会員、新潟県長岡市在住。
■紀本直美 きもと・なおみ
1977年生まれ。広島出身・東京在住。句集『さくさくさくらミルフィーユ』『八月の終電』(創風社出版)。紀本直美の俳句ブログ。
■亀山鯖男 かめやま・さばお
1965年生れ。「恒信風」「草苑」「いぶき」。
■隠岐灌木 おき・かんぼく
1948年生まれ。大阪在住。「きっこのハイヒールひよこ組所属」。
■島田牙城 しまだ・がじょう
千九百五十七年二月九日京都生まれ。「里」世話人代表。
■駒木根淳子 こまきね・じゅんこ
1952年福島県いわき市生まれ。「麟」編集。句集に『頭上』『夜の森』(第五回星野立子賞)。
■月野ぽぽな つきの・ぽぽな
1965年長野県生まれ。ニューヨーク市在住。故金子兜太に師事。「海原」「豆の木」「青い地球」「平」所属。第28回現代俳句新人賞、第63回角川俳句賞受賞。月野ぽぽなフェイスブック:http://www.facebook.com/PoponaTsukino
■高梨章 たかなし・あきら
1947生 著・編著書 絵本『へへののもへじ』(林明子・絵)『みぎってどっち』(高畠純・絵)『高梨章書誌選集』3冊、『井上和雄 : 出版・浮世絵関係著作集 』『 蒲原有明日記 : 一九四五-一九五二』。
■九堂夜想 くどう・やそう
1970年生まれ。「LOTUS」編集人。句集「アラベスク」(六花書林)。
■山田耕司 やまだ・こうじ
1967年生まれ。俳句同人誌「円錐」編集人。句集『大風呂敷』『不純』。
■斎藤悦子 さいとう・えつこ
1950年広島市生まれ。「街」同人。詩誌「repure」「妃」所属。
■琳譜 りんふ
無所属
■西村麒麟 にしむら・きりん
昭和58年生まれ。「古志」同人。「麒麟」主宰。
■日原傳 ひはら・つたえ
「天為」同人、編集顧問。句集に『重華』『江湖』『此君』『燕京』、著書に『素十の一句』がある。『此君』で第三十二回俳人協会新人賞を受賞。
■林雅樹 はやし・まさき
1960年生。澤同人。共著『俳コレ』(2011)
■中山奈々 なかやま・なな
1986年生まれ。「百鳥」同人、「淡竹」「奎」所属。
■近恵 こん・けい
1964年生まれ。青森県出身。2007年俳句に足を踏み入れ「炎環」入会。同人。「豆の木」メンバー。「尻子玉俳句会」お世話係。2013年第31回現代俳句新人賞受賞。
■上田信治 うえだ・しんじ
1961年生れ。共著『超新撰21』(2010)『虚子に学ぶ俳句365日』(2011)共編『俳コレ』(2012)ほか。句集『リボン』(2017)エッセイ『成分表』(2022)。
■岡田由季 おかだ・ゆき
1966年生まれ。「炎環」同人。「豆の木」「ユプシロン」参加。句集『犬の眉』(2014年・現代俳句協会)、『中くらゐの町』(2023年・ふらんす堂)。第67回角川俳句賞。ブログ 「道草俳句日記」
■西原天気 さいばら・てんき
1955年生まれ。句集に『人名句集チャーリーさん』(2005年・私家版)、『けむり』(2011年10月・西田書店)。笠井亞子と『はがきハイク』を不定期刊行。ブログ「俳句的日常」 twitter
■福田若之 ふくだ・わかゆき
1991年東京生まれ。「群青」、「オルガン」に参加。第1句集、『自生地』(東京四季出版、2017年)にて第6回与謝蕪村賞新人賞受賞。第2句集、『二つ折りにされた二枚の紙と二つの留め金からなる一冊の蝶』(私家版、2017年)。
■村田 篠 むらた・しの
1958年、兵庫県生まれ。2002年、俳句を始める。現在「月天」「塵風」同人、「百句会」会員。共著『子規に学ぶ俳句365日』(2011)。「Belle Epoque」
2024新年詠(テキスト)
その日から行方不明といふ賀客 谷口智行
地上への石のきざはし初東雲 小田島渚
羊羹のタツノオトシゴ年迎ふ 杉田菜穂
置き配の荷のぽつねんと鳥総松 井原美鳥
逃げられぬ空もありけり初御空 有本仁政
晴れゆけば元旦にこそかの龍を 大井恒行
大旦核融合は音もなく んん田ああ
フィッシングメールあれこれ年の夜 杉原祐之
万博は止めてなほ良し初神籤 岡野泰輔
さびしさが既読にならず去年今年 鈴木茂雄
昨年の卵でつくる目玉焼 上野葉月
風邪寝して龍の鱗の生えさうな 飯田冬眞
裏白や夜は絡み合ふ龍となる 篠崎央子
去年今年どこか緊張していたる うっかり
初売りの出会いちろりと桜子さん 芳野ヒロユキ
初御空劣化してゆく頭を上げて 竹内宗一郎
荒畑をあたためてゆく初日かな 小谷由果
大海を振り切る揺らぎ初日の出 広渡敬雄
わだつみの胎内にある爆心地 宇井十間
ご恵贈感謝の会の初句会 ハードエッジ
クレーンの先に初鳩おめでたう クズウジュンイチ
朝刊の少女淑気を届けけり 中村想吉
春永や艶のましゆく飴細工 髙木小都
初空や大楽天家の吾が上に 五百石
金剛山(こんごう)の光を娶り初茜 原和人
女正月なる季語捨てよ年新た 酒井匠
陽も風も均しく買初の背中 鈴木総史
てろりすとって誰終らぬ福笑 赤野四羽
参詣と排除ベンチの初景色 安田中彦
停止線を止まれきれずに初日の出 尾内甲太郎
元日のまづ替へにゆく花の水 青木ともじ
きみから凭れてサティアンの年守る 大塚凱
恩師より届く賀状の手書き文字 金子敦
元日もただの一日立ち小便 北大路翼
破魔矢ごとやっさもっさを抜け出さん 小林かんな
鏡餅いつしゆん正座やめてゐる 宮﨑莉々香
日の本や雑煮食ふひと食はぬひと 火山晴陽
淑気満ちぬ寒風のなか蒲団干す 森 青萄
初富士や絵よりも暗く美しく 西生ゆかり
aiko的恋愛玉子酒の底 長田志貫
ブラジルは地震を知らず初御空 中矢温
「ディスイズアモンキーショウ」と猿廻 藤井祐喜
緊急緊迫こおる元日のテレビ 中内火星
大津波警報きのえたつうるう 佐山哲郎
葉牡丹に思案の渦のありにけり 山口昭男
身のうちの眼と空の初日かな 岡田一実
初御籤ひとつ括ればひとつ落ち マイマイ
門松とポストと地質調査員 瀬戸正洋
天井を這ふ虫螻や去年今年 千野千佳
家元が一番下手な能始 青島玄武
元日や一瞬先の闇揺るる 大野泰雄
初日記精通日にも似た白さ 月波与生
新年を不幸なひとのぶんも寝る 土井探花
年明くるユーエヌセキュリティーカウンシル 直井あまね
太陽と一対一や初氷 曾根 毅
花のごと髪の広ごる初湯かな 柏柳明子
殪すものたふさるるもの四方の春 堀田季何
再開発地区ビル街の御慶かな 内村恭子
囃しあふ四十雀はも初籤 南十二国
初辰の水かゞよへる屋根の端 浅沼璞
元日の地震や闇から津波来るか しなだしん
七日粥新嫁宵に湯がかぬ菜 井口吾郎
昇り竜の尾っぽの安否確認 竹井紫乙
元旦の神対応の便座かな 雪我狂流
想像のディズニーランドにて三日 ごしゅもり
橙や好漢遠き日を笑ひ 五十嵐秀彦
元日や銀歯磨いてから眠る 岡村知昭
人日の眼鏡洗つてゐたりけり 森 瑞穂
段ボールの底見えてきし蜜柑かな 玉田憲子
稿なりて海を見にゆく初うらら 谷口智行
去年今年浮き実も顔も真四角に 赤羽根めぐみ
ペンギンのからだ充実冬銀河 岡田由季
たどり来て三百六十進法の余白 野口 裕
なゐのこと話し込んだる御慶あり 神保と志ゆき
余震また餅花ばらばらに揺れて 津川絵理子
越年す菱沼聖子のビフィズス菌 黒岩徳将
ふるふるるゆるるゆるると初景色 わたなべじゅんこ
紙袋鳴らし深夜の初電車 うにがわえりも
白龍の寝息こぼれて霧氷林 瀬戸優理子
駅伝やキプチルチルの歯の白き たま走哉
八朔の蔕落す俎始 田中惣一郎
越南の醤油のあまき初昔 常原 拓
初空や非常階段に腰掛ける 小林苑を
正月のお目出度さうな花が瓶 鈴木牛後
黒豹の如く海荒れ姫始 矢口晃
恩給に購ふ御節なり囲む 村越敦
餅搗の自ずと足を踏み込みぬ 清水 航
遠山に観音立てり初湯殿 中嶋憲武
牛日を募金に換えられるいろいろ 橋本直
お雑煮のあれやこれやと平和来る 田中目八
ミニカバの赤ちゃんぷるん米こぼす 三倉十月
初明り不意に振られた話とか 伊藤左知子
藁を綯ふ域の時速や松の内 井上雪子
人類に地震戦争鏡餅 松野苑子
初風呂やとおい未来を思案する 加藤絵里子
羊日の無私をよそおふ犬の舌 楠本奇蹄
正月のスプーンを曲げる手品かな 倉田有希
目を閉ぢて啜る雑煮のあたたかし 龍翔
持ち帰るもののひとつにかざり海老 河本高秀
橙を頭に載せてするをどりかな 佐藤りえ
門松にいつも無限がついてくる 細村星一郎
初日はしたたり木の裏で乾く 渡戸 舫
初春や銘菓の餅はごく普通 有瀬こうこ
四日はや指に匂へるムール貝 宮本佳世乃
魚鷹かふて餅のつきたる椀の底 湊圭伍
三日はや貫く棒を焼けのこす とみた環
祈りつつストーマ替える去年今年 紀本 直美
牛日の耳鼻科の椅子のきゆつと鳴く 亀山鯖男
元朝や地球に残る戦跡 隠岐灌木
初暦光悦展の待ち遠し 小川軽舟
初春の玻璃文鎮のほの青き 箱森裕美
太箸にへばりつきゐてねちねちす 島田牙城
初夢のなかを早くと叫ぶ声 駒木根淳子
心経の一字一字を筆はじめ 月野ぽぽな
咲くことも静かなことねフクジュソウ 高梨章
而して龍女は空へ密事始(ひめはじめ) 九堂夜想
逃げて逃げて逃げてこの世や松七日 山田耕司
喪服脱ぎ角に一尾のごまめ噛む 斎藤悦子
をりゐぶの芽ふくねがひや大旦 琳譜
蟹を見て蟹だと思ふ六日かな 西村麒麟
初日さす沙漠のなかの三日月湖 日原傳
分かりません雑煮の味を問はれても 林雅樹
うづみ火を孕んだままに日は運ぶ 鴇田智哉
元日を大地震後の日の沈む 関悦史
辛うじて今世も人のお正月 中山奈々
龍吠えるごとくに新年の放屁 近恵
双六の折皺越えて次の宿 西原天気
七草や横一列に生えてゐる 上田信治
門松の竹のうつろを落ちる雪 福田若之
ペンギンのからだ充実冬銀河 岡田由季
初空を見上げよ龍が流れゆく 村田 篠
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第八回 「円錐」新鋭作品賞・作品募集のお知らせ
■川田果樹 ペリカン 10句 ≫読む 第868号 2023年12月10日
「だいたい泊まりがけで、どこかへ行って、一晩で百句作るぞ、という会ですね。面白いもんで、俺なんかはガチガチに百句作るぞって意気込んでいくんやけど、裕明なんかは五十句も作らへんねん。そういう裕明のゆるさ、というよりは大らかさは、宇佐美魚目譲りですね」「吟行。必ず吟行でしたね。嘱目で、と。だから裕明は数作らへんわけよ。宿帰ってから、なんかくにゃくにゃと書いて。」
〔今週号の表紙〕第873号 イカルチドリ
岡田由季
後記 ◆ 岡田由季
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それではまた、次の日曜日にお会いしましょう。
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【俳句のあたらしい作り方】