10句作品 柏柳明子 あをき箱
画像をクリックすると大きくなります柏柳明子 あをき箱どの部屋の扉も開きし盆用意掃除機の鳴りては止みぬ茄子の馬甘き指近づけてきし盆の月残暑かな駅から次の駅見えて呼ぶほどに離れる猫よ花木槿新涼の美貌の石に出会ひけりかなかなの木より戻つてこない母秋の蝶時間の遅れはじめけり虫すだくヨックモックのあをき箱鳥居より海の広がる九月かな
View Article週刊俳句 第697号 2020年8月30日
第697号2020年8月30日≫2019角川俳句賞「落選展」2020「角川俳句賞」落選展作品募集のお知らせ ≫見る■衛藤夏子 海辺の映画館 10句 ≫読む■柏柳明子 あをき箱 10句 ≫読む…………………………………………………………■「ありにけり」再考……神保と志ゆき ≫読む【中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜】■negicco「サンシャイン日本海」 ≫読む 〔今週号の表紙〕葛の花……岡田由季...
View Article10句作品 相馬京菜 すいかのす
画像をクリックすると大きくなりますすいかのす 相馬京菜西瓜置く畑で隣だつたかしら産直の暑さ暗さも西瓜玉西瓜丸く手籠の布をよろこばす仏壇に安寧ばかり西瓜かな地球の日落ちて西瓜に日の当たる黒鉛の海のひかりよ西瓜の絵叩かれて西瓜の縞のにじみけり吾の孤独西瓜の上に生きるやも半玉の西瓜となれば撫ではせぬなつかしき風を通せり西瓜の鬆
View Article〔今週号の表紙〕第698号 白鶺鴒 岡田由季
〔今週号の表紙〕 第698号 白鶺鴒岡田由季お馴染みのハクセキレイです。普通に撮影したのですが、モノクロで赤色のみを残す効果をかけたようになりました。●週刊俳句ではトップ写真を募集しています。詳細は≫こちら
View Article中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜 リトル・フィート「Rocket In My Pocket」
中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜リトル・フィート「Rocket In My Pocket」天気●あのね、ライヴ盤の愛聴盤ってあるじゃないですか。ベスト何枚かのうちの1枚が、リトル・フィートの「ウェイティング・フォー・コロンブス」(1978年)。というわけで、「Rocket In My...
View Article柳俳合同誌上句会2020
柳俳合同誌上句会2020このたび小誌『週刊俳句』では、柳人5名+俳人5名参加のメール句会を開催いたしました。以下に投句一覧を掲載いたします。投句は、題詠【紙】【魚】、テーマ詠【聴覚関連】の3句。選句は互選形式。特選1句、並選4句。選句結果と作者名は来週・第699号(2020年9月13日号)にて発表いたします。お楽しみにお待ちください。≫前回(2014年8月17日)投句一覧≫前回(2014年8月17日...
View Article週刊俳句 第698号 2020年9月6日
第698号2020年9月6日≫2019角川俳句賞「落選展」2020「角川俳句賞」落選展作品募集のお知らせ ≫見る■相馬京菜 すいかのす 10句 ≫読む …………………………………………………………■柳俳合同誌上句会 投句一覧 ≫読む【句集を読む】■夜空に北杜青『恭』の一句……西原天気 ≫読む■図形と感情柏柳明子『柔き棘』の一句……西原天気...
View Article10句作品 吉川わる 泣けよ
画像をクリックすると大きくなります泣けよ 吉川わる「泣けよ」とふ本屋のポップ夏の月天牛のがりがら滑る洗面器膨らみの足らぬパン生地沙羅の花ぽつりぽつり背中に話すカヌーかな七夕や盗み見てゐる物理の書月代の濠は四角く流れけり廃校の白きカーテン鳥渡る蟷螂の棚田背負ひて威嚇せり何となく寄つて来る鯉秋半ば秋霖や車内流るる文字の列
View Article後記+プロフィール699
後記 ◆ 岡田由季●no.699/2020-9-13 profile■吉川わる きっかわ・わる1965年生まれ。「都市」所属。 ■樋口由紀子 ひぐち・ゆきこ1953年生まれ。姫路市在住。「晴」編集発行人「豈」同人。2018年11月に第三句集『めるくまーる』上梓。■竹井紫乙 たけい・しおと1970年生まれ。「びわこ番傘」会員 句集『ひよこ』『白百合亭日常』。ブログ「竹井紫乙...
View Article中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜 ポール・マッカートニー&ウイングス「ソイリー」
中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜ポール・マッカートニー&ウイングス「ソイリー」憲武●ライブ盤の愛聴盤、僕も便乗しちゃいました。僕の場合はやはりと言うか、またか、と言うかポール・マッカートニー&ウイングスの「ウイングス・オーヴァー・アメリカ」から「ソイリー」です。憲武●このライブ盤、1976年12月発売なんですが3枚組で当時ね、6,000円くらいしたと思うんですよ。当時の邦題は「ウイン...
View Article【週俳8月の俳句を読む】雑読雑考9 瀬戸正洋
【週俳8月の俳句を読む】雑読雑考9瀬戸正洋牛乳に苺潰せり旭日旗 堀田季何旭日旗と日章旗では、日章旗の方が美しいと思いました。単純であるということ、簡素であるということ、省略されていることが、その理由です。牛乳と苺を、いっしょに食べることは結構だと思いますが、潰して食べることには違和感を覚えました。青梅雨や皆愚かなる脳を載せ...
View Article【週俳8月の俳句を読む】舞台装置 神山刻
【週俳8月の俳句を読む】舞台装置神山刻◆堀田季何「生えてゐる」イデオロギー、及び蠅などを用いた見立てとを主軸とした10句。淫楽となるまで蝿の逃ぐる音...
View Article【句集を読む】待っているらしい 生駒大祐『水界園丁』の一句 小林苑を
【句集を読む】待っているらしい生駒大祐『水界園丁』の一句小林苑を初出:facebookはんざきの水に二階のありにけり...
View Article【句集を読む】ありあまる椅子 安里琉太『式日』を読む 竹岡一郎
【句集を読む】ありあまる椅子安里琉太『式日』を読む竹岡一郎桜湯のかなたに波の白むかな春の蚊のそよそよと吹きすぼめられ魚族のうすあさぎなる涅槃かなそれぞれに淡き服着て春の海「式日」を読むと、柔らかな美しい句が多い。今挙げた句群には、揺れ動く存在の印象がある。「揺れ動く存在」と書いたが、本当に揺れ動くのは存在なのか、存在に対する認識なのか。そんな問いを喚起させる句を、主に挙げてゆきたい。ずつと雨ずつと変...
View Article【句集を読む】バナナとか雨とか 橋本直『符籙』の二句 西原天気
【句集を読む】バナナとか雨とか橋本直『符籙』の二句西原天気幾らでもバナナの積めるオートバイ 橋本直雨季蟬は優しく鳴くですとBON氏...
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