$ 0 0 踊の輪 矢野公雄旧約の薄きページや星月夜黙読のときにほほ笑む夜長かな二行にて足りる日記や虫の声虫の音や寄り道いつか迷ひ道下の名をはじめて呼ばれ稲光いまだ輪とならず踊の三曲目一歩づつ夜の深まる踊かなさきがけもしんがりもなき踊の輪仏にも鬼にもなれず濁り酒この世には未練残さず曼殊沙華●