【八田木枯の一句】
驚けば驚く鼠冬に孤り
西村麒麟
『八田木枯少年期句集』より。
驚けば驚く鼠冬に孤り 八田木枯
私がわっと驚くと、鼠の方もわっと驚きましたよ、それだけの句ですが、妙に味わいがあります。
鼠がちょっと立ち上がって手をあたふたとさせ、ギョッとした顔で、渾身の驚きを表現する、まさにびっくり。なんせ命懸けですから。
私がびっくりした何十倍も鼠の方が驚いたに違いない、そう考えるとちょっと面白い。私が逆の立場であったなら、恐怖でひっくり返ってしまうことだろう、なんてことを想像する。
くくく
と笑ってみる。冬に孤り。
しばらくして、思い出してはまた少し笑う。
私がわっ! 鼠もわっ!
くくく。
静かな冬だなぁ。
驚けば驚く鼠冬に孤り
西村麒麟
『八田木枯少年期句集』より。
驚けば驚く鼠冬に孤り 八田木枯
私がわっと驚くと、鼠の方もわっと驚きましたよ、それだけの句ですが、妙に味わいがあります。
鼠がちょっと立ち上がって手をあたふたとさせ、ギョッとした顔で、渾身の驚きを表現する、まさにびっくり。なんせ命懸けですから。
私がびっくりした何十倍も鼠の方が驚いたに違いない、そう考えるとちょっと面白い。私が逆の立場であったなら、恐怖でひっくり返ってしまうことだろう、なんてことを想像する。
くくく
と笑ってみる。冬に孤り。
しばらくして、思い出してはまた少し笑う。
私がわっ! 鼠もわっ!
くくく。
静かな冬だなぁ。